それではタクシーへ戻りましょう。途中で家族連れとすれちがったので挨拶をし、「あと十分ほどですよ」と声をかけると、「80歳をこえたばあさんもいる」とのこと。すぐ後ろから矍鑠としたご老人がすたすたとのぼってきましたが、大丈夫だったでしょうか。タクシーに乗り込み、熊野市駅へと出発。近道を走ってくれたのですが、風伝峠に向かう古道のところで停めてくれました。ここにも見事な石畳が残っているとのこと、待っていてもらってすこし歩いてみました。
駅に着いたのが午後三時過ぎ、食事をとっている時間がないので熊野名物の食べ物がないかと訊ねると、さんま寿司を売っているお店を教えてくれました。料金を支払って丁重にお礼を言って下車、「喜楽」というお店でさんま寿司を購入。「Cafe Bougie」で珈琲をいただき、15:42発の紀勢本線・亀山行の普通列車に乗車。さっそく脂ののったさんま寿司をたいらげました。
車窓を流れる風景を眺めたり、明日以降の旅程を確認したり、転寝をしたりしていると、18:27に多気駅に到着。18:33発の参宮線・鳥羽行列車に乗り換えて19:36に目的地の鳥羽駅に着きました。さすがは真珠養殖のメッカ、フェルメールの「
真珠の耳飾りの少女」になりきったポスターが駅構内にありましたが…コメントは控えましょう。
夕食をとりたいのですが、駅構内の店はもう閉店、駅周辺にも食事のできる店はありません。やれやれ、数分歩いて今夜の塒、ロードイン鳥羽に到着。チェックインをし、隣にあったセブン・イレブンでチキンカツカレーを購入して、部屋で寂寥感をつまみにいただきました。
本日の二枚です。