2016年衆議院補欠選挙

 先週のある日、夕刻に練馬駅の前を通り過ぎると、衆議院補欠選挙の東京10区立候補者、若狭勝氏(自民党公認)が大音量でがなり立てていました。「若狭勝、若狭勝、若さで勝る、若狭勝…」 やれやれ、政見や公約の主張というよりは、サブリミナル効果を狙った低劣な演説でした。こんな候補者に票を入れる有権者がいるのかな? と思ったら何と当選してしまいまいた。福岡6区では鳩山二郎氏が当選して、自民党が追加公認したそうな。これで自民党が二議席を確保したわけですね。やれやれ。
 自民党が何をめざしている政党なのかは「2016年参議院選挙」で紹介しましたのでご参照ください。そう、私たち庶民を使い捨て、見捨てようとしている政党なのですが、みなさんそれを承知でこの二人に票を入れ、あるいは棄権されたのでしょうか。すこし関心をもってすこし本を読めば分かりそうなものですが。推測ですが、「小池百合子都知事が推薦したから何となく良さそう」「故鳩山邦夫氏の息子だから何となく良さそう」という理由で投票された方が多いのではないでしょうか。しかしこの二人に一票を投ずることは、自民党のえげつない政策に賛意を表することであると気づいてほしいものです。白井聡氏は『「戦後」の墓碑銘』(金曜日)の中で、こうおっしゃっています。
 第二次安倍政権が成立して以来、多くの人々が危惧の念を表明してきた。すなわち、「日本は再び戦争をするのではないか」と。今回の総選挙を経て、この危惧は新しい段階に入るだろう。いまや問題は、「日本が戦争をするかどうか」ではない。戦争をすることはもはや既定路線であり、「いつ、誰と、どんな戦争をするのか」が問題である。
 安倍政権の選挙戦勝利は、この戦争路線に国民が賛意を示したことを意味する。「ちょっと待て! 経済政策に対する期待から安倍政権に投票した、あるいは投票に行かずに与党が勝利を収めるのをボンヤリ見ていただけで、〈戦争する日本〉に賛成した覚えなどない!」と言う人もいるだろう。私ははっきり言うが、甘ったれた寝言はいい加減にしていただきたい。安倍晋三という政治家の首相になる以前からの、また第一次政権当時の言動、そしてこの二回目の政権担当期間に何をやってきたかを見れば、この人物が何をやりたい人なのか、それは一目瞭然だ。そして、「選挙の争点」なるものがメディアによってどう設定されていようとも、衆議院総選挙とは、政党・政治家の政治姿勢・政策に対するトータルな支持・不支持の表明機会以外の何物でもない。有権者が主観的にどう考えていようが、制度を通じて打ち立てられる客観的事実として戦争路線は是認されたのである。(p.283~4)
 これは小なりとはいえ補欠選挙に関しても言い得ると思います。おまけに東京10区の投票率は34・85%、福岡6区は45・46%だそうです。やれやれ。
 ま、この有権者にしてこの政党あり、ということなのでしょう。所詮、政治のレベルは国民一般のレベルを超えませんから。ハロウィンやポケモンやオリンピックに現を抜かす暇があったら、その百分の一でもいいから政治に関心を持ってほしいですね。"肉屋を支持する豚"にならないためにも…
by sabasaba13 | 2016-10-25 06:34 | 鶏肋 | Comments(0)
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