それでは事前に調べておいた気になる物件を見ながら、駅前の観光案内所へと戻りましょう。高知県立小津高校は、1932(昭和7)年に建てられたネオゴシック調のファサードを、そのままの形で保存し再生しています。
高知県立文学館の場所を確認してすこし走ると、よさこい祭り本部競演場の準備が進められていました。数日後に本番なのですね。
公式サイトから引用します。
昭和29年、当時の不景気風を吹き飛ばし、市民を元気づけようと行われたのが始まり。今や日本のみならず、世界にもひろがりつつある「よさこい」。本家高知市では8月10日・11日のよさこい祭り本番に約190チーム、2万人の踊り子が参加。各チームがそれぞれの個性を出した、衣装,音楽,振り付けを施し、高知市内16の競演場・演舞場でエネルギッシュな踊りを披露、街中はよさこい祭り一色に包まれます。8月9日にはよさこい祭り前夜祭、12日にはよさこい祭り後夜祭とよさこい全国大会が開催されています。
追手前高校は、
時計台が印象的な
校舎です。後日、たまたま『世界史としての関東大震災 アジア・国家・民衆』(関東大震災80周年記念行事実行委員会編 日本経済評論社)を詠んでいたら、次のような記述がありました。
ところで、県立追手前高校(1931年竣工)や同高知小津高校(1932年)は、鉄筋コンクリート三階建の屋上に奉安殿を造っている。その訳は、「東京の場合は、校長室に奉安所を設けて、天井から離して奉安所の天井を造り、直接に二階の床に接しないようにしておりました。私も校長室に設けるのが管理上からも、理想であると思い、其の事を主張しましたが、二階を人が通るから不敬にあたる、との事で、屋上に造る事になりました」(狩野宗平「小津高校改築の思い出」『海南百年』1973年)。狩野は、東京市役所学校建築課から高知県庁営繕課へ抜擢された技師である。追手前高校の奉安殿は現存している。(p.125)
へー、マニアとしてはぜひ見たいのですが、ちょっと難しいでしょうね。