アンドレア・バッティストーニ

c0051620_21465760.jpg 『しんぶん赤旗 日曜版』(2018.4.22)を読んでいたら、アンドレア・バッティストーニという若い指揮者の紹介が掲載されていました。1987年ヴェローナ生まれですから、弱冠31歳。東京フィルハーモニー交響楽団首席指揮者に就任されているそうです。「平均的な演奏をするのではなく、危険を恐れず一回一回違う物語を語れるようなコンサートを目指しています」「音楽には二種類しかない。良い音楽と悪い音楽です」という彼の言に惹かれました。後者の言葉は、デューク・エリントンも言っていたような気がしますが。
 さっそく「ぴあ」で検索したところ、バッティストーニと東京フィルハーモニー交響楽団による「平日の午後のコンサート」がありました。幸いこの日の午後は休暇が取れそうなので、チケットを二枚購入。山ノ神とは、現地のサントリーホールで落ち合うことにしました。
 当日、仕事が降りかかる前に職場を離脱、一目散にサントリーホールに駆けつけました。やれやれ間に合った。山ノ神も席に鎮座されています。そしてオーケストラと指揮者が登場、何かやらかしてくれそうな雰囲気を感じました。前半の曲目は、オッフェンバックの喜歌劇「天国と地獄」序曲、ヴォルフ=フェラーリの歌劇「マドンナの宝石」より間奏曲、ヴェルディの歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲、メロディアスで親しみやすい曲が選ばれています。歌心にあふれた指揮と演奏に、うっとりと聞き惚れました。そしてバッティストーニ氏の軽妙なトークが、幕間にはいります。フォルテとピアノの話、イタリアの学校には入学式も卒業式もないという話、いろいろと楽しませていただきました。それにしても、イタリア語は普通に話していても歌っているように思えます。
 後半は、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」です。金聖響氏の言を借りれば"古典派交響曲の到達点・リミット・完成品。交響曲の進化の系統樹はここで行き止まり、あとは横に伸びるしかない"という名曲です。さまざまなフレーズをきちっと腑分けしながらも、歯切れのよいキレッキレの演奏で、ぐいぐいと前進する疾走感にはしびれました。オーケストラをその気にさせる躍動感にあふれた指揮もいいですね。全身全霊をこめた圧巻の第4楽章まで、息をもつかせぬ名演でした。ぶらーぼ。アンコールはチャイコフスキーの弦楽セレナーデより第2楽章「ワルツ」は、うってかわってチャーミングな演奏。いいですね、バッティストーニさん。贔屓にさせていただきます。

 素晴らしい音楽を聴いたら、美味しい夕食が不可欠。練馬まで戻って、最近はまっている「パラディソ」まで自転車で行き、ビーフカレーと鶏の有馬煮をいただきました。こちらもぶらーび。
by sabasaba13 | 2018-07-09 07:39 | 音楽 | Comments(0)
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