函館・札幌編(23):函館(15.9)

 そしてカトリック元町教会へ。残念ながら催しがあって中へ入れませんでしたが、こちらの内装がミシュランで☆と評価されたのですね。
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 解説文を転記します。
 元町教会は、安政6年(1859)フランスの宣教師メルメ・ドゥ・カション(パリ―外国宣教司祭)が仮聖堂を建てたのに始まるもので、徳川幕府によるキリシタン追放令以降の日本におけるキリスト教宣教再開の先駆として横浜の山手、長崎の大浦と共に最も古い歴史をもつ教会である。
 明治元年(1868)同宣教会司祭ムニクー、アンブルステル両氏が現地に仮聖堂を建て、その後、明治10年(1877)同宣教会司祭マラン氏により最初の聖堂が建立された。
 以後3回の大火で類焼したのち、大正13年(1924)現在の大聖堂が完成した。この大聖堂は、ゴシックスタイルの耐火建築であるが、中央祭壇、左右両壁十四景の十字架道行の壁像は、イタリーのチロル地方の木彫で、時のローマ教皇ベネディクト十五世から贈られた由緒あるものである。
 大三坂は、洋館と石畳と街路樹、そしてカトリック元町教会の塔と函館山があいまって、素敵な景観です。街路樹のナナカマドが紅葉する秋には、幻想的な美しさとのこと。見てみたいものです。なお「大三」とは、地方から奉行所へ公用でやって来る人たちのため、坂の入口に建てられていた郷宿の家印に由来するそうです。
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 ひときわ目を引く洋館が、旧亀井邸。赤い鋭角的な三角屋根の白亜の館で、縦長の窓がリズミカルに並ぶ湾曲した突出部が洒落ています。なんとこのお宅は、亀井勝一郎の実家とのこと。
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 日本基督教団函館教会は残念ながら工事中で、シートに覆われていました。
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 後学のために、解説を転記しておきます。
 明治6(1873)年12月に、アメリカからメソジスト派の宣教師M.C.ハリスが来日し、翌年1月に函館で伝道を始めた。「函館美以教会」と名付けられたこの教会は、プロテスタント教会では国内で三番目に古いものである。来函当時は、ドイツ人代弁領事殺害事件が起きるなど、不穏な世情であったが、ハリスは恐れることなく布教に身を捧げた。また彼は札幌にも伝道し、内村鑑三や新渡戸稲造など札幌農学校(現北海道大学)の学生の指導にあたり、洗礼を授けた。
 一方ハリス夫人は女子教育に尽力し、これがカロライン・ライト・メモリアル女学校(遺愛学院)設立の契機となった。
 教会堂は、明治10年に建てられたが、火災により焼失し、数度の変遷を経て、昭和6(1931)年に現在の教会堂「ハリス監督記念礼拝堂」が建った。昭和16年に、プロテスタントの教派の合流があり、現在の教会名になっている。

by sabasaba13 | 2019-01-13 07:28 | 北海道 | Comments(0)
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