函館・札幌編(32):余市(15.9)

 道をはさんで、単式蒸溜器(ポットスチル)が並ぶ蒸溜棟があります。余市では、昔ながらの石炭による「石炭直火蒸溜」が行われています。「石炭直火蒸溜」は温度調節が難しく、熟練の技が必要ですが、その分、芳ばしい香りと力強い味を持ったウイスキーができあがるそうです。この蒸留法を行なっているのは、世界中でここ余市だけです。奥から3番目の小さなポットスチルは創立当時に使用していた釜だそうです。注連縄をしめてあるのが印象的ですが、これは竹鶴政孝の実家でもある造り酒屋の風習です。
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 その少し先にあるのが、創業者・竹鶴政孝の事務所として、1934(昭和9)年に建てられた旧事務所です。山小屋風の洒落た佇まいが印象的ですね。残念ながら内部には入れず、ガラス越しの見学となります。
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 旧事務所の奥にあるのが、発酵棟。ホームページによると、糖化液は醗酵槽(発酵タンク)に移され、酵母を加えて、醗酵に入ります。およそ72時間を経て、アルコール度数7~8%のビール状の液体(もろみ)ができあがったら、これを地下のパイプで蒸溜工場のポットスチルへ送ります。
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 大きな窓、下見板張り、ちょこんとのったマンサード屋根がキュートな瀟洒な洋館は、旧竹鶴邸です。竹鶴政孝がリタ夫人とともに住んでいた家で、余市町の郊外山田町から移築、復元したものです。大小二棟が渡り廊下でつながっていますが、見学できるのは小さい方の玄関ホールだけでした。夫妻愛用のハイティーセット、リタ愛用の聖書・十字架、政孝がリタに贈った誕生日プレゼントの数々が展示されていますが、猫https://sabasaba13.exblog.jp/26587660/好きの小生が気になったのは"ウイスキー好き?の愛猫「ミコ」"の写真です。大麦をねらうネズミを獲るために飼われていたウイスキー・キャットかもしれません。
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 旧竹鶴邸の奥にあるのが、創立時に建てられた第1号貯蔵庫です。床は土のままで適度な湿度が保てるよう、また、外壁は石造りで夏でも冷気が保てるように設計されているそうです。樽に詰められた原酒がここで眠り、熟成していくのですね。なお展示されているのは空き樽でした。そうそう、こちらの展示で、長いこと疑問に思っていた「ブラック・ニッカ」の髭おじさんの正体がわかりました。解説を転記します。
 いくつもの香りをききわけることができるウイスキーブレンドの名人で、「ブレンドの王様(キング・オブ・ブレンダーズ)」と呼ばれた英国人「W・P・ローリー」がモデルと言われています。

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by sabasaba13 | 2019-02-06 06:09 | 北海道 | Comments(0)
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