福井・富山編(23):武生(16.3)

 店から出ると、好事魔多し、しとしとと小糠雨が降っていました。春雨じゃ濡れていこう、と月形半平太を気取って自転車による徘徊を続行。この「ヨコガワ分店」は総社大神宮の境内にありますが、国司の巡拝・奉幣のために神々を一社にまとめて創建された神社です。ここが越前国府であることの証ですね。市民から「おそんじゃさん」と呼ばれ親しまれているそうです。
 近くにあるのが旧井上歯科医院、竣工は1908(明治41)年です。外観の意匠は洋風ですが、中身は土蔵造りだそうです。玄関回りのトスカナ式柱が洒落ていますね。以上、「福井の文化財」を参考にさせていただきました。
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 丈生(じょうせい)幼稚園は、旧福井県警察部庁舎を利用したものです。竣工は1899(明治32)年ごろ。中央の望楼が印象的な擬洋風建築です。
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 正面には、二宮金次郎像が鎮座していました。おっ、飛び出し小僧のおまけ付きだ。
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 総社大神宮の北側にあたるこの界隈が寺町通り。近くには引接寺と国分寺があります。石畳に寺社のしぶい外塀、古い町屋や商家など、心落ち着く風情の街並みでした。雨に濡れた石畳がきれいですね、いや引かれ者の小唄ではなく。
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 北に向かってしばらく走ると、福井市内と武生を結ぶ福井鉄道の北府(きたご)駅に着きました。1924(大正13)年に建てられた切妻造り桟瓦葺き、木造平屋建ての古い駅舎です。
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 大正後期に建てられたという車両工場も遠望できました。2本の引込線・作業場・倉庫を設け、大空間をトラスで支える貴重な木造工場だそうです。
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by sabasaba13 | 2019-10-07 08:21 | 中部 | Comments(0)
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