青森・秋田編(14):竜飛岬(05.9)

 翌日はやはり曇天。9時にタクシーを予約したので、それまで竜飛岬を散策しましょう。まず昨晩ひどい目にあった津軽海峡冬景色の碑から日本唯一の階段国道を延々とおりて、港につきました。ここには太宰治の文学碑があります。
ここは本州の袋小路だ。讀者も銘肌せよ。諸君が北に向つて歩いてゐる時、その路をどこまでも、さかのぼり、さかのぼり行けば、必ずこの外ヶ濱街道に到り、路がいよいよ狭くなり、さらにさかのぼれば、すぽりとこの鶏小屋に似た不思議な世界に落ち込み、そこに於いて諸君の路は全く盡きるのである。(「津軽」より)
 太宰の目は中央から津軽を見ていたのですね、津軽から見れば東京が最果ての地なのに。ふたたび延々と階段国道をのぼり、今度は階段村道(!)をのぼります。国に喧嘩を売っているようで、気持ちいいですね。
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 あらためて竜飛岬灯台を拝見。その先が展望台で、津軽海峡や北海道を一望できます。突端部には自衛隊のレーダー基地、ん? その手前に何やらトーチカ・要塞のような物件があります。プレートを見ると「旧海軍監視所」とあります。なるほどここでロシア軍の侵攻に備えて監視をしていたわけだ。振り返れば、向こうの山腹には風力発電の大風車群が見えます。竜飛岬は有数の強風地帯なのですね。さて灯台脇の階段を下りていくと、制服姿の屈強な三人とすれちがいました。おおおっ、もしやわが敬愛する灯台守の方々ではないのか! 後光がさしているようです、思わず手を合わせようとしましたが、灯台の方へ曲がらずレーダー基地に向かったのでとりやめ。竜飛岬は有数の強風地帯で、風力発電施設が林立しています。そういえば青函トンネルはこの真下あたりを通っているはずです。
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 さて次は岬の西側を海岸へと降りる遊歩道に行きましょう。草むしる手摺りのない急峻な細道、どこが遊歩道だ。これでは強風が吹いたらひとたまりもありません。幸い無風に近く、左右に雄渾な断崖が連なり、眼下には日本三大潮流の一つ竜飛潮流を眺望できるなかなかの絶景です。延々と降りて海岸に到着、白波を立て川の如く流れる潮流を間近に見て、また延々と遊歩道を上ります。はあはあ… 宿に戻るとタクシーが配車されており、さっそくコースと料金を交渉した結果、妥結。まずめざすは十三湖です。天気は回復しそうもないので、五能線はやめて黒石経由で大館へ行くことにします。
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 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2005-12-16 06:09 | 東北 | Comments(5)
Commented by K国 at 2005-12-16 07:36 x
いつも風が強いので、龍までが飛んでいってしまう岬
日本人はネーミングが上手いですね
行ってみたい岬の一つです、青森には一度車で家族旅行の最中に
通過しました、日程が無かったので奥入瀬から十和田湖を見て
秋田方面に下っていきました
仕事がユックリしたらまたハイエースで日本一周してみたい
Commented by sabasaba13 at 2005-12-16 19:37
 こんばんは。青森リピーターになりそうな予感がします。青森人ではありませんが、ぜひお越しください。
 「また」ということは、以前に日本一周をされたことがあるのですか。羨ましい限りです。行きたい所をリストアップするだけでわくわくして眠れなくなりそうですね。
Commented at 2022-02-22 18:36 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 龍飛岬 at 2022-02-22 18:37 x
龍飛岬
Commented by 柴川林也 at 2022-02-22 18:38 x
福村晃夫
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