そして東武鉄道で栃木へ。ふと駅員室をのぞくと「ケガに注意しましょう 御家族が無事の帰りをお待ちです」という根津嘉一郎の言葉が額に入れて飾ってありました。どう考えてもこれは被雇用者に向けての言葉ですよね、これを実現するための具体的施策をとったのであれば優れた見識を持った経営者だと思います。今だったら「身を粉にして過労死しない程度に馬車馬のように働け 御家族はリストラに怯えている」という言葉にするかもしれませんね。

さて、自転車を借りて二時間ほど町をぶらつきました。この町も三度目の訪問となりますが、何度来てもほっとしますね。蔵造りやモダンな洋館が立ち並ぶ、シックで落ち着いた町です。栃木高校の講堂や記念図書館、栃木病院、旧市役所などを徘徊。水運に使用された巴波川ぞいの景観の良い散歩道を走っていると、時の流れが止まってしまったようです。

最後に駅の近くにある定願寺を訪問。ここは水戸天狗党が栃木に来た時に駐屯した所だそうです。後日、吉村昭の「天狗争乱」(新潮文庫)を読んで、当時の状況がよくわかったのですが、後の祭りでした。
というわけで、なかなか中身の濃い旅行でした。桐生に心残りの物件が多々あったので、いつか再訪する決意を固めた次第です。それにつけても、旅行幹事のSさん、どうもお疲れ様でした。感謝の気持ちとともに、以前筆者がつくった句を奉呈します。
もう二度と旅行の幹事はやらないぞ 邪想庵
本日の一枚は、巴波川綱手道の景観です。