台湾編(9):龍山寺(06.3)

 次なるは龍山寺、1738年に建立された台北最古の寺院です。昨夜行った慈祐宮と同様、さまざまな神仏が祀られていますが、その熱気たるやすごいものです。いろいろな祈りが蒸発して、線香の煙とともに空気中に漂っているみたい。ここでも、熱心に祈る若い方の姿を多く見かけました。受験票のコピーがはりつけられた供え物があったので、学問の神様もいるのでしょうね。
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 そして「茶楽」という店に連れていかれました。たぶんJTBとタイアップしている店なのでしょうね。まずはお茶の入れ方のデモンストレーションです。烏龍茶、プーアール茶、ジャスミン茶などなど、さすがにきちんと入れると美味しいですね。ヨーロッパ人が血眼で茶を求めた理由が、今さらながら納得できます。あらためてヨーロッパの発展の原動力は、物資の欠落にあったのだと思いますね。綿布・綿糸を生産するために産業革命を起こし、原料の綿花や茶・砂糖を入手するために植民地を拡大する。しばし茶を楽しんだ後、お土産購入時間です。私は附近を散策、家や店に貼ってある護符を楽しんできました。
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 昼食は点水楼、ここの小籠包、蒸餃子も美味でした。早く食べ終わったので、店の附近をふらふら歩き回りました。不思議なのは、コンビニエンス・ストアの前にゴミ箱と灰皿がないこと。ゴミは自分で始末すべしという意識が徹底しているのかな。そういえば買い物をしても、持っていたビニール袋に入れていいかと言われ、ぎゅうぎゅう押し込まれました。ふと外壁を見ると求人広告がありました。労働者の一人として、台湾における雇用状況や労働環境は気になります。青いポスターには「歓迎弾性工時排班」とあるので、パート労働者の募集でしょう。労働市場の「歪み」(「構造的硬直性」)を取り除くと称して、労働者の近代的諸権利の剥奪と保護の撤廃を進行させる(「労働の柔軟化」)、いわゆる新自由主義的政策が台湾でも行われているようです。小泉政権と同じだあ。また、あるビルに「防空避難処所」という貼紙がありました。総容量1100人、内訳は自用921人、附近居民50人、流通人口129人。これはどう考えても、非常時における防空壕ですね。共産党政権との緊迫した状況の一端なのでしょう。ガイドさんに訊ねると、三階以上ある建物を作る際には、地下室を設けることが義務づけられているそうです。
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by sabasaba13 | 2006-06-09 06:11 | 海外 | Comments(0)
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