テニアン・サイパン編(18):南部戦跡ツァー(06.8)

 本日は「PDIジャングルミステリードライブ 南コース」という、南部戦跡をめぐるオプショナル・ツァーに参加しますが、どうやらお客はわれわれ二人だけのようです。指定の時間にロビーで待っていると、ジャズ・ベーシストのアンソニー・ジャクソンにくりそつな方が迎えに来てくれました。お名前はMaxさん、ちゃきちゃきのチャモロ人とのことです。サイパンの観光地は北部に集中しており、南部を、しかも戦跡を中心にめぐるツァーは珍しいものです。歴史に興味がある旨を告げると、彼は「俺の目を見ろ、何にも言うな」とばかりに大きく頷いてくれました。まずは島の南西部にあるランディング・ビーチに向かいます。ここはアメリカ軍が上陸した地点ですね。弾痕だらけの防空壕の上に日本軍の半壊した戦車が展示してありました。少し南下して海岸に下りると、そこにもコンクリート製のトーチカが残されていました。沖合にはアメリカ軍戦車の砲塔部分が海中から顔を出しています。
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 さらに南下し、ススペにあるマウント・カーメル大聖堂の左手にある小学校の敷地内には、南洋興発の建物が残され図書館として利用されているそうです。また車に乗り、サン・アントニオという町の路地に入りました。このあたりには、かつて日本人が多く居住していた地区で、彼らが住んでいた住居の廃墟や、今でも現役で島民が住んでいる家屋などを紹介してくれました。
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 それはそうと、サイパンでは住宅地域の道に、かまぼこ状の突起物(ハンプ)がよく設けられています。スピードを出してここに乗り上げると自動車が破損してしまうので、運転手はそろりそろりと慎重に運転をします。よって事故が起こる確率も確実に低下する。素晴らしい! そこで大疑問なのですが、何故日本でもこのハンプを設置しないのでしょうか。安い費用、簡単な工事で、確実に交通事故を減らせる優れた施設なのに… 自動車業界からの圧力なのでしょうか。
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 閑話休題。そしてラッダー・ビーチに行くと、ここにもトーチカが残されています。目の前にはテニアン島が気持ちよさそうに海面に浮かんでいました。
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 国際空港を回りこむと、いよいよジャングル・ロードです。密林に囲まれた未舗装の道を、4WDの車はがんがんとナフタン岬へと進んでいきます。途中で停車し、密林をかきわけて行くと、大きな岩の陰を利用した防空壕がたくさんありました。主に日本軍によって利用されたようですね。そして再び車に乗り、サイパン島最南端のナフタン岬に到着。ここには一門の大砲とトーチカが残されています。
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 またジャングルの中を車は進み、途中で車から降りて密林の中へ分け入ると、そこはかつての日本人居住区および高射砲が設置されていたところです。家屋はほとんど残っていないのですが、道路やかまどの跡が往時を偲ばせます。またコンクリート製の高射砲陣地は原型をとどめた状態で静かに眠っているようでした。途中、道の真ん中に半分埋もれた砲弾があったのには驚愕。Maxさんは爆発する危険はないと言っていましたが… ここではヤシガニの子供とも遭遇できました。
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 本日の一枚は、ナフタン岬で今も虚空を睨み続けている砲です。
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 追記。先日ニュースを見ていたら、埼玉県のある街でハンプが設置されたそうです。快哉を叫びましょう。全国の住宅地にこれがつくられたら、絶対に確実に間違いなく天地神明に誓って交通事故は激減します。
by sabasaba13 | 2006-11-05 07:45 | 海外 | Comments(0)
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