「大人のための東京散歩案内」(三浦展 洋泉社COLOR新書)読了。不景気のせいかもしれませんが、最近この手の本が増えましたね。同好の士が増えるのは大変嬉しいのですが、良質の散歩案内にはなかなか出会えません。地図が見づらい、写真が少ない、個性がない、などなど。(うっ拙ブログと同じだ…) 本屋で見かけてふと手にしたのが本書ですが、何といっても正確な地図がよろしいですね、そして銭湯のある場所も記載されているのには驚愕。これには著者の識見を感じます。さらに写真も多数収録され、いわゆる名品だけではなく街角で何気なく見かける粋で渋くてモダンな民家や喫茶店を撮影した「寄り道フォト」は見ているだけで楽しいコーナーです。そして著者の個性的な街の見方・歩き方にも心惹かれました。紹介されている地域は「本所・深川・砂町」「神楽坂」「阿佐ヶ谷」「目白」「赤羽」「本郷・小石川・白山・根津」「高円寺」「西荻窪」。大正~昭和期にかけてつくられた住宅地や団地や商店街を中心に、「居心地のよい空間」を探訪し考察しようという著者の思いが伝わってきます。特に同潤会に関する記述や散策が豊富なのは嬉しい限りです。
最近、東京徘徊はご無沙汰しているので、この本を片手に久しぶりに出かけてみようかと思います。まずは同潤会物件めぐり、西坂(東京で最も美しい坂)、阿佐ヶ谷団地(奇跡の団地)かな。何かしらの行動を起こそうという意欲をかきたててくれる本が大好きです。