ヴェネツィア編(23):ペギー・グッゲンハイム美術館(07.3)

 そしてヴァポレット(水上バス)に乗り込み、いざペギー・グッゲンハイム美術館へ。まずはカナル・グランデ(大運河)をはさんでほぼ対岸のアカデミアで降りましょう。このあたりの運河は直線的になっており、その両側にフォンダメンタ(運河沿いの道)がつくられているので、比較的新しい街区であると見ました。オーソドックスな顔型呼び鈴も発見。
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 数分歩くと到着です。資産家にして現代美術のパトロンであったペギー・グッゲンハイム(鉱山王ソロモン・グッゲンハイムの姪)の所有していた屋敷で、彼女のコレクションを公開しています。ヴェネツィアン・グラスをところどころにはめ込んだ、抽象美術のような鋳鉄製の門扉が印象的でした。
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 レストランもあるので、ここで遅い昼食をいただきましょう。トマト・ソースのスパゲティとサラダ、まあまあの味でした。かりかりに揚げた小さなパンが美味しかったなあ。
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 こちらには彼女に関係する人物の写真を展示してありますが、イサム・ノグチとスライド・マントラに出会えるとは思いもしませんでした。庭は広くはありませんが、緑にあふれた美しいもので、あちこちにジャコメッティなどの彫刻が配置されています。その一画には、彼女とペットのプードルのお墓がありました。合掌。
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 美術館の中に入ると、ピカソ、マックス・エルンスト、マルセル・デュシャン、マグリット、キリコらの作品が目白押し。中でも彼女が見出したジャクソン・ポロックのパワフルな作品には圧倒されました。しかし教員が引率する子供たちの団体の五月蠅いこと五月蠅いこと。あんな幼い子供たちに現代美術を見せるのは無茶ではないかなと思いますが、後日訪れた美術館でも出会いました。どうやら、わかろうがわかるまいが、とにかく子供の頃からモダン・アートに触れさせようという断固たる決意をイタリアの教育界はもっているようですね。こうした教育が世界を席巻するイタリア・デザイナーを育んでいるのかもしれません。それにしても半端な騒ぎようではありませんでした。美術館の係員は苦虫をかみつぶしたような顔をして、ま、しょうがねえな、という雰囲気でしたが。そしてグラン・カナルに張り出したテラスに出ると、アカデミア橋からサン・マルコ湾までを見張らせる絶景です。分館ではRichard Pousette-Dartという画家の特別展が開かれていましたが、これがけっこう面白い。絵の具を盛り上げるように直接キャンバスにつけ、同心円や抽象的な図形などを描くシンプルな作品ですが、そこはかとない美しさと品のよさに心惹かれます。未知のアーティストとの出会いはいいものですね。
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 本編の足跡と本日の二枚です。マックス・エルンスト(短期間、ペギーと結婚)の彫刻と、美術館のテラスから見たカナル・グランデです。
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by sabasaba13 | 2007-07-15 07:34 | 海外 | Comments(0)
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