J.S.ミル

 本を読んでいると、叡智にあふれる言葉、ユーモアにあふれた言葉、抱腹絶倒の言葉、エスプリのきいた言葉、さまざまな言葉に出会います。いつ頃からか、そんな言葉を集める癖ができました。先日、ハード・ディスクにたまった「いい言葉」を整理していたら、J.S.ミルの素晴らしい言葉を見つけました。ジョン・スチュアート・ミル(John Stuart Mill, 1806-1873)、イギリスの哲学者にして経済学者であり、社会民主主義・自由主義思想に多大な影響を与えた人物です。代表作は「経済学原理」「自由論」「自伝」。
 もう何もつけくわえることはできません。その恐るべき洞察力に頭を垂れるとともに、一人でも多くの人たちに知ってほしいと思うのみです。福田康夫憲兵曹長、ぜひ味わってください。
 すでに十分以上に豊かな者が消費の手段を、それも富の証という以外にほとんど、あるいはまったく喜びをあたえないような消費の手段を倍増させたからといって、なぜそれがめでたいことなのか、私には分からない…。生産拡大がまだ重要な目的となっているのは世界の後進国だけであり、最先進国にとって経済面で必要とされることは分配の改善だけである。

 成功しようと奮闘することが、人間のふつうの姿であり、現在の社会生活でよく見られるように、人の権利を踏みにじり、押し分け、ひじで突き、足を踏みつけることがもっとも望ましい人間のすることであり、そしてそれは絶対に産業発展の一段階の不快な徴候などというものではない-などと考える人がいるが、私はこういう人々が抱く人間生活の理想像には感心できない。貧しい者も、さらに富を得たいと望む者もいず、後から追い越そうとする者に押し退けられる心配もない、それが人間本来の性質にとって理想的な状態である。
 資本の流れと人口の増加が止まれば人類の進歩まで止まると恐れる必要はまずない。あらゆる精神文化や道徳的・社会的な進歩発展の余地は大いにあるはずで、世間的な成功の術に没頭することをやめれば、人間らしく生きる技を磨く余裕が出てくるし、実際にはよい生活を営める可能性も高くなると考えられる。
 なお残念ながら出典はわかりません。ご存知の方、教示していただけると幸甚です。
by sabasaba13 | 2007-10-07 06:57 | 鶏肋 | Comments(0)
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