さて観光会館から数分で左手に四十八枚田という小さな棚田がありました。「田毎の月」はここで見るのかもしれません。そして少し道を下り、右手の橋を渡ると小さな駐車場があります。ここに車を止め、少し歩くと、壮大な規模の棚田が斜面一面に広がっています。
千曲川と善光寺平を一望できる眺望も素晴らしい。これまでもいくつか棚田を見てきましたが、トップ・クラスの景観です。
こうした景観が数多くあること、そしてそれを守るための努力や援助を惜しまないことが「美しい国」だと思います。もっといたかったのですが、残念ながら上田発新幹線の発車時刻が近づいてきました。後ろ髪を引かれるように立ち去り、車は北国街道(国道18号線)を疾走。営業所に車を返却して、発車十分前に駅に到着。しかし中越沖地震のため、新幹線は大幅に遅れる様子です。グラッ 揺り返しに肝を冷やしながら待っていると、一時間弱送れて新幹線は到着しました。やれやれ。
地方の衰微とそこにつけこんでの核(原子力)発電所建設、災害への対策、コミュニティと批判精神を破壊する「教育再生」、地に足をつけて仲間と手を取り合いながら働いている人たち… 考えなければいけない様々な課題を抱えての帰郷です。でもあきらめてはいけないな、それを心から望んでいる連中をそう簡単に喜ばせるわけにはいきません。田中正造の言葉です。
ひとり谷中の問題じゃありません。国家の横暴を認めるかどうかという大問題です。国民の生活を保護すべき国家が、破壊と略奪をこととしている。これは日本の憲法の問題、憲法ブチ壊しの問題でがす。このまま放っておけば、日本が五つ六つあっても足らんことになる。
本日の一枚です。