北海道編(4):小樽(04.9)

 天気予報では、本日は曇りのち雨。しかし小樽は一日かけて歩き回ろうと決意していたので初志貫徹。お目当ては運河、倉庫群、手宮の操車場、レトロな街並み、啄木と小林多喜二の足跡めぐりです。そうそう、石原慎太郎の傲岸不遜・傍若無人な性格を育んだのが小樽という街だという説(『〈私〉の愛国心』 香山リカ ちくま新書485)を検証するのも楽しみですね。
特に小樽は、本土資本の日本銀行や日本郵船、山下汽船などが乗りこんで造った近代都市で、街の山手(天国)に住む「勝ち組」と、湾岸部(地獄)に住む「負け組」の荷役労働者や朝鮮人などに二分されていた。もちろん山下汽船小樽支店長、石原潔の長男坊だった慎太郎は「天国」世界の御曹司である。だから、彼は差別主義者というよりは、下層世界(敗者や弱者)を「見ない」「見えない」、そこまで想像力が届かない「植民者」の心情を持つ男だと考えるべきなのだろう。(『AERA』 2003.5.26)

 札幌から電車に乗り約30分で小樽着。まずは小樽交通記念館へ。ここには、現存最古の煉瓦造機関庫・転車台が残されています。幌内と手宮を結ぶ路線は、日本で三番目に古いものです。開拓に必要な物資を運び込み、内陸の資源を搬出するため路線で、手宮がその起点なのですね。鉄道ファンの聖地! でも女性の鉄道ファンってほとんどいないような気がしませんか。♪深くて暗い川♪を探求する材料になるかな。フランス積み・イギリス積みの見事な建造物でした。記念館のすぐ目の前に約1600年前の壁画が保存されている手宮洞窟保存館があるので見物。よく見えませんでしたけど。
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 ここからは徒歩で市内を散策、個性あふれる倉庫群を堪能いたしました。旧日本郵船小樽支店、北運河を見て、小樽市博物館(旧小樽倉庫)につくと、「銭湯の文化」という特別展示をしていました。こりゃ面白そうだと見学。小樽がきわめて銭湯の多い地域であることを知りました。さっそく、学芸員の方にその理由を尋ねると、①人口の密集、②船員が多い、③新しく商売を始める者が借家住まいをしていた、ということでした。なるほど。常日頃疑問に思っている「なぜ関東の銭湯は、お寺型なのか?」という疑問をぶつけたところ、さすがの学芸員さんも分からないとのお返事。ついでに石原慎太郎の住んでいた場所を教えてもらい、上記の話をしたところ、彼曰く「小樽に来た時はもうすでに傲岸不遜であったと聞きましたが、その可能性は大きいですね。内心忸怩たるものがあります。」と眼に瞋恚の炎をメラメラと燃やしながら答えてくれました。東京都の博物館・美術館が、あの男によってひどい目にあっているとのことです。そして二人は「同志よ」と言って抱擁しあったのでした(嘘)。美味しいラーメン屋があるかと訪ねると、近くの「麻ほら」という店でよく昼食をとると教えてくれました。廃線を利用した遊歩道を歩いてさっそく参上、さっぱりしているけれどコクのある醤油ラーメンを食しました。そして市立小樽文学館に行くと、祝日の翌日なので休館。小林多喜二のデスマスクが見たかったのにい!
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 本日の一枚は、小樽北運河です。
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by sabasaba13 | 2005-02-20 09:05 | 北海道 | Comments(0)
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