ギリシア編(1):前口上(07.8)

 ♪つんつくつくつくつん つんつくつくつくつ ひゃらー♪

 迎春

 ふつつかで粗忽なブログですが、今年もよろしくお願いします。


 「おなじところにずっと住んでいるやつより、世界中を旅してまわるロバのほうが偉い」というアフガニスタンの格言があるそうです。とてもロバにはおよびませんし、別に偉くなる気もありませんが、世界にはいろいろな人や文化があることを知ることができ、心と体の塵も払える旅は大好きです。さて高齢の、じゃない恒例の夏休み旅行ですが、アイルランド・スコットランド方面を計画していたのですが、諸般の事情によりギリシアに変更しました。幸い、山ノ神の神託も得られました。しかしこの時期のギリシアは観光客であふれることが予想され、となるとフェリーなどの移動手段を確保するのが難しくなりそうです。よって今回は気儘な個人旅行ではなく、泣いて馬謖を斬る、パック旅行に参加することにしました。できればエーゲ海の島にも滞在したいのですが、なかなか適当なものがありません。インターネットで探して、関西国際空港発+カタール航空利用のまあまあ安い企画をようやく見つけました。デルフォイ遺跡、メテオラの修道院、サントリーニ島とミコノス島、そしてアテネのパルテノン神殿を十日間でめぐるものです。ん? ドーハの半日観光? どうやらドーハでの乗り継ぎの待ち時間が長いので、数時間の観光ができるようです。ケッペンの気候区分ではBW気候に相当する年間降水量250mm以下の砂漠気候を経験するのは、そしてアラビア半島に足を入れるのはこれがはじめて、楽しみです。
 ただ一つの不安は、ま、たいしたことではありませんが、あえて挙げれば、当然関西人のツァー参加者が多いだろうということです。いや、別に関西の方々に恨みはないのですが、スキー場のリフト待ちで列に割り込んできた連中が関西弁を話し、高速道路で無茶な追い抜きをした車が関西ナンバーだった、などという経験を十数回しているのでちょっと気になっただけです。
 なお今回の旅では、ほとんど朝昼晩三食つきの北京ダック状態におかれます。ホテルの朝食をしこたまかきこみ、昼食は抜くか立ち食い、そして大衆食堂で夕食をたらふく詰め込むという、栄養学の基本を踏みにじるような勝手気儘なことはできません。そのかわりに、ギリシアのいろいろな料理が楽しめそうです。ギリシア料理は不味いという根拠のない先入観をもっていたのですが、結果からいえばそげなことはありませぬ。なかなかの美味しさでした。
 持参した本は「地図で読む世界情勢 第1部 なぜ現在の世界はこうなったか」(ジャン-クリフ・ヴィクトル他 草思社)と「石川淳短編小説選」(ちくま文庫)。なぜ石川淳かって? そりゃあーた、氏描くところの人間群像とギリシア悲劇の精神との間に通底するものが、というのはでまかせで、たまたま書店で見かけて買っただけです。というわけで山ノ神と同行二人、さあ出発。
by sabasaba13 | 2008-01-01 06:58 | 海外 | Comments(0)
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