さて路線バスに乗って長崎駅へ戻りましょう。そろそろ夕闇が迫ってきました。稲佐山に上って長崎夜景見物としゃれこむことにしました。バスで淵神社に行き、ロープウェーの出発時刻(15分に一本)までしばし附近を散策。へえー、長崎海軍伝習所に派遣された江川太郎左衛門一行が宿泊したのがこのあたりだったんだ。

そしてロープウェーに乗り込みます。眼下の斜面に広がる長崎の街、ちょっと
ギリシアを思い出してしまいます。建物の屋上には貯水槽が目につきますが、水不足対策なのでしょうか。

頂上に着き、少し歩くと円筒状の展望台があります。一番上に上ると、そこは360度のパノラマ。長崎市街と長崎港、浦上、長崎湾と日本海をぐるり見渡すことができます。おぼろげながら雲仙も頭をのぞかせていました。残念ながら雲に隠れて落日はみられませんでしたが、雲の隙間から洩れる光が光背のようです。

街の灯が完全に灯るまで少し間がありそうなので、展望台のレストランで夕食をとりましょう。平日ということで店内はほとんど空席、いちばん眺望の良い席に座れました。注文はトンカツ+ピラフ+ナポリタンという不思議な組み合わせのトルコライス! なぜトルコ? 三色旗(トリコロール)に見立てたとか、トルコの炊き込みご飯がヒントになったとか、諸説紛々です。ま、美味しければどうでもいいのですが。この店の味は、可もなく不可もなし。

さて再び屋上に出ると、眼下は一面の宝石箱! 斜面に連なる灯、湾に映る灯、この変化の妙が長崎の夜景の魅力ですね。
函館、神戸とならび日本三大夜景といわれるのも納得です。夜景を撮影するときには三脚が必需であることをやっと学習したので、今回は持参しています。おかげで手ぶれすることなく無事に写真撮影ができました。カメラ付携帯電話で撮影している人もかなりいましたが、ちょっと厳しそう。

夜景をたっぷりと堪能し、ロープウェーで淵神社駅に降り、バスで駅前に戻ると、何やら駅構内でけたたましい音が鳴り響いています。何事かと行ってみると、子どもたちによる長崎くんちの実演が行われていました。金管や銅鑼で演奏される中国風音楽にのって、張子の龍が暴れまわるのをしばし見物。そして駅の近くにあるホテルへ。
本日の三枚です。