「ル・コルビュジエを歩こう 現存36作品完全ガイド―フランス編」(BIR+TUE有志 吉野弘 エクスナレッジ)読了。「
ル・コルビュジエを見る」(越後島研一 中公新書1909)所収のブック・ガイドで知ったのが本書です。もしまたいつかフランスを訪れたら、ル・コルビュジエの作品を是非この目で見てみるつもりです。しかしいかんせん、巷にあふれる凡百のガイドブックでは所在地やアクセスがわかりません。そこで本書の登場。フランスに現存する36作品をすべて網羅したガイドブックです。所在地はもちろん、きわめて懇切なアクセスの紹介、さらに見学の可・不可、そして見学の申し込み方法まできちんと丁寧に説明されています。もちろん当該作品に関する解説も充実、文庫にして1400円と高価ですがその価値は十二分にあると思います。そして行間から伝わる、筆者のル・コルビュジエに対する熱い思いにも打たれます。中にはかなり苦労してやっとたどり着いたケースもあり、その苦心談も一興です。ほんとうによくぞ踏破したもんだなあ… とても全部とはいかないので、とりあえずサヴォワ邸、ロンシャン礼拝堂、マルセイユのユニテ・ダビタシオン、そしてラ・トゥーレットの修道院をまずは見てみたい! あっ、その前に、上野の西洋美術館を今度じっくり見てみようっと。
なおフランス編ということは、その他の地域編も出るのかもしれませんね。楽しみに待っております。