「ル・コルビュジエを歩こう」

 「ル・コルビュジエを歩こう 現存36作品完全ガイド―フランス編」(BIR+TUE有志 吉野弘 エクスナレッジ)読了。「ル・コルビュジエを見る」(越後島研一 中公新書1909)所収のブック・ガイドで知ったのが本書です。もしまたいつかフランスを訪れたら、ル・コルビュジエの作品を是非この目で見てみるつもりです。しかしいかんせん、巷にあふれる凡百のガイドブックでは所在地やアクセスがわかりません。そこで本書の登場。フランスに現存する36作品をすべて網羅したガイドブックです。所在地はもちろん、きわめて懇切なアクセスの紹介、さらに見学の可・不可、そして見学の申し込み方法まできちんと丁寧に説明されています。もちろん当該作品に関する解説も充実、文庫にして1400円と高価ですがその価値は十二分にあると思います。そして行間から伝わる、筆者のル・コルビュジエに対する熱い思いにも打たれます。中にはかなり苦労してやっとたどり着いたケースもあり、その苦心談も一興です。ほんとうによくぞ踏破したもんだなあ… とても全部とはいかないので、とりあえずサヴォワ邸、ロンシャン礼拝堂、マルセイユのユニテ・ダビタシオン、そしてラ・トゥーレットの修道院をまずは見てみたい! あっ、その前に、上野の西洋美術館を今度じっくり見てみようっと。
 なおフランス編ということは、その他の地域編も出るのかもしれませんね。楽しみに待っております。
by sabasaba13 | 2008-03-06 06:07 | | Comments(4)
Commented by いつもこころにヨーロッパ at 2008-04-14 23:40 x
sabasaba13さん、はじめまして!
私もこの本を読みました。
マニアックな作品までのアクセスもきちんと書いてありますし、
旅のお供になることをいとわないサイズもいいですよね。
私は、2007年12月にロンシャン礼拝堂を訪れてきました。
前日ミュルーズに宿泊し、早朝の列車でロンシャン駅まで行って
そこから徒歩で丘を上りました。教会に到着後は、安藤忠雄氏が
「20世紀の遺跡」と称える傑作に、圧倒されっぱなしでした~。
Commented by sabasaba13 at 2008-04-16 19:35
 こんばんは。いやあああああ、まったくもって羨ましいかぎりです。貴ブログの写真と文章を拝見して、明日にでも行ってみたくなりました。あの光に包まれる時を夢見ながら、仕事に精を出そうと思います。
 ところで本書によると内部の写真撮影は禁止と書かれていましたが、可能なのでしょうか。
Commented by いつもこころにヨーロッパ at 2008-04-16 22:55 x
フラッシュはダメのようですけど、私のほかにも、じっくりと内部を撮影
している人(フランス人)はいました。実際に撮影禁止なのかどうかは、
よく分かりませんでした。

フランスはエスプリの国なので、「ルールで決まってるから絶対ダメ!」と
線引きされることは、日本に比べれば少ないと思います。
よくも悪くも、ケース・バイ・ケース。
ぜひロンシャン礼拝堂を訪れて、この建築物を体験してみてください♪
Commented by sabasaba13 at 2008-04-17 19:44
 こんばんは、さっそくのご教示をどうもありがとうございました。桂離宮や伊勢神宮のようなリゴリスティックかつ権威づけのための撮影禁止ではなさそうですね、安心しました。これでますます行くのが楽しみになってきました。
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