「東京七福神めぐり」

 「東京七福神めぐり」(東京街歩き委員会 NHK出版生活人新書053)読了。私、生まれも育ちも東京都墨田区なもので、十代の頃にはよく隅田川七福神を徘徊したものでした。(おじんくさっ) 働くおじさんになってからは、とんと七福神とはご無沙汰していたのですが、昨年の正月に道祖神の招きにあったのか、ふと思い立って谷中七福神をまわったのですがこれが結構面白い。んじゃあ、今年の正月も山ノ神同伴でどこかまわろうと考え、調べていたところ出会ったのが本書です。書名のとおり、東京にある七福神のコース紹介と見どころ、名店・老舗の案内などを盛り込んだもの。それにしても、東京にはこんなに七福神があったのかと、あらためて驚きました。谷中浅草名所、隅田川、深川、亀戸、柴又、日本橋、港区、新宿山ノ手、東海、池上、元祖山手、下谷、板橋、荏原、小石川、千寿(千住)、伊興! 本書でははじめの十ヶ所を詳しくとりあげています。地図が小さすぎる、途中にある史跡等の案内が少ない、解説が真面目すぎて面白みに欠ける、などと幸兵衛のようにぶつぶつ言いたいことはあるのですが、入門書ですから大きな瑕疵ではありません。パラパラめくりながらどこに行こうかなあ、と思案するには格好の書です。当たりをつけたら、現地の寺社か観光案内所で詳細な地図をもらう方がいいでしょうね。というわけで、今年の正月は浅草名所七福神をまわってきました。拙ブログで報告しますが、こちらもなかなか楽しかったです。来年は深川七福神に行ってみようかな、などと鬼が笑うようなことを今考えています。
 それにしても、東京街歩き委員会とは何ぞや? 巻末の紹介によると、旅行に詳しいジャーナリスト諸氏の集団のようですが、「委員会」という言い方には違和感を覚えますね。そこはかとなく「天下のNHKがお墨付きをくれたわれわれ選ばれし集団が、君ら無辜の民を東京街歩きへと誘ってあげよう」というエリート臭を感じてしまいます。
by sabasaba13 | 2008-05-22 06:11 | | Comments(0)
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