東京錦秋と戦争遺蹟編(5):絹の道資料館(07.12)

 八王子で横浜線に乗り換えて、橋本駅で下車し、「南大沢駅(多摩美大前・上柚木経由)」行きバスに乗りました。バス停「絹の道入口」で降り、あたりをキョロキョロすると、「絹の道資料館」への道を示す表示がありました。「絹の道」というプレートがついた橋を渡り、十分ほどで資料館に到着です。
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 この道は、横浜が開港し、鉄道が発達する明治中期まで輸出用の生糸が多数運ばれたルートの一つということで「絹の道」と呼ばれています。入館料が無料なのも嬉しいですね。さっそく展示資料を拝見、当時の生糸商いの様子がよくわかりました。そして逆方向に欧米からの自由思想やキリスト教がもたらされ、この地の自由民権運動を生む濫觴となったのですね。「嫁は不便な所からもらえ」という解説には、「昔は嫁をもらうことは、働き手がふえる事を意味していました。そこで、嫁えらびは、自分たちの村より不便なところの娘をもらう事が苦労をいとわず良く働くので、良い嫁とされていたのです」とありました。歴史を振り返る時に、かならず女性の存在と役割を注視しなければならないとあらためて銘肝しましょう。資料館から外へ出ると、まるで世界を覆いつくすような曇天、その下の山々を縫うように絹の道が続いています。豊かな明日を希求してうんせうんせと生糸を運び続けた人々の幻影が見えてくるようでした。なおここから20分ほど歩くと、往時の面影がうかがえる残す未舗装の道が約1km残されているそうです。また機会を見つけて、再訪を期しましょう。さて、再びバスで駅に戻りましょう。車窓からは、長屋門など立派な門をいくつか見かけました。
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 橋本駅で京王相模原線に乗り換えて京王多摩センターでまた多摩都市モノレールに乗り換え。高い所から見下す街の光景やあちらこちらに見える紅葉を車窓から楽しんでいると、約30分で玉川上水駅に到着です。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2008-06-30 06:07 | 東京 | Comments(0)
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