瀬戸内編(27):竹原(08.2)

 そして本通りを歩くと、松阪邸、竹鶴酒造、頼惟清(ただすが:頼山陽の祖父)旧宅など、いずれ劣らぬ情緒にあふれた家々が目白押し。
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 この道のどんつくにあるのが何ともいえぬ風格のあるお堂・夷堂です。そのすぐ脇には酒造用六角井戸がありました。
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 あとは足の向くまま気の向くまま、手当たり次第に路地を徘徊。大小路、中ノ小路、板屋小路、もうどこを歩いてもピクチャレスクな風情です。私はゆるやかにカーブする板屋小路が一番好きですね。そして竹原格子といわれるいろいろな意匠の格子にも目を魅かれます。一階の「出格子」、虫籠窓や武者窓と呼ばれる二階の窓は「塗格子」、さらに江戸時代の末になると、「縦格子」の中に「横格子」を加えるなど、凝ったものが作られるようになったそうです。「出格子」下部の板に、浜千鳥と波の透かし彫りがほどこしてあるお宅も見っけ。ゆっくりじっくり歩けばまだまだ発見がありそうです。
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 そして見逃せないのが近現代の民家と洋館です。下見板張りの白い洋館(現歴史民俗資料館)はかつて図書館だったそうです。木造三階建ての日の丸写真館(廃業)、五角形のファサードと真ん丸い二つの窓が印象的な謎の洋館(かつてはレストラン?)、切り落とした角の二階部分に亀らしきメダリオンのある謎の洋館、謹厳実直な形状の直方体洋館は何と廃業した銭湯(玉純湯)でした。木造三階建てもたまに見かけます。こちらもまだまだ発見がありそうです。
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 しかし大崎下島に行く、一日六便しかない船の出航時刻(14:05)が迫ってきました。すわ、急ぎましょう。町並みの入口にある、苦虫を十匹ぐらい思いっきり噛み潰したような頼山陽の銅像に別れを告げると、おっその脇に頼山陽夫妻の顔はめ看板がありました。こりゃあレアな物件だ… とはいっても、本質的に一つの名所に一つの顔はめ看板、大量生産のしようがないのですから、これはすべてレア物件といってもよろしいでしょう。一期一会のアイデアと手づくりの味わい、これが顔はめ看板の魅、なんて言っている場合ではありません。先を急ぎましょう、すたこらすたこら。
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 ん? あるお宅のガラス戸に「御用の方は中に入って柱についてゐるブザーを押してください お願いします」という貼紙が… うーむ、だったら声を出して呼んだ方が早いのでは、それにしても何故「ゐ」とい… いかんいかん急がなきゃ。ギヤを三速にして早足、かろうじて出航五分前に竹原港に到着、窓口で切符を買って船に乗り込みすべりこみセーフ。
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 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2008-10-12 07:27 | 山陽 | Comments(0)
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