2005年 05月 17日 ( 1 )

銚子編(4):(05.5)

 さて、南側から犬吠崎と灯台を眺めていると、ロカ岬のあるシントラ市(ポルトガル)と銚子市が姉妹都市であるという看板がありました。詩人カモンイスが「ここで陸はつき、海が始まる」と詠んだユーラシア大陸の西端ロカ岬と、江戸末期の俳人古帳庵が「ほととぎす銚子は国のとっぱずれ」と詠んだ列島の東端犬吠崎。雰囲気が似ているのは当然かもしれません。このあたりに来ると自動車もほとんど走っておらず、海沿いの道を快適に走れます。長崎をぐるっとまわって外川(とかわ)へ。千葉科学大学という新設校の食堂で昼食。銚子マリーナから屏風ヶ浦を眺めて、いざ外川へ。まずは漁港近辺をふらふらして千騎ヶ岩という巨岩を見物していると、この漁村はNHKの朝の連続ドラマ「澪つくし」の舞台となってという解説板あり。見ていませんでしたけれど。自転車を銚子電鉄終着駅の外川駅の駐輪場に置いて、散策開始です。ちょうど二両編成のレトロな列車が到着したところ。観光客でけっこう一杯でしたが、オフ・シーズンはガラガラだろうなという気がします。地元の方々も署名などを集めて存続に懸命のようです。廃線になったらここもウォーキング・コースになってしまうのだろうか、それは悲しい。駅舎もしぶいですね。田舎の終着駅のイデーとも言うべきその佇まいには心惹かれます。駅舎内は地元の小学生たちが一生懸命つくった観光案内壁新聞が掲示されていました。
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 この町は海へ続く斜面に、碁盤目状の道と街並みが配されているので、上の方から見下ろすと、甍の波とその間にきらめく海が素敵です。港へとまっすぐ続く坂道からも海が見下ろせ、そう古くはないのですが石畳となっています。街並みには、新しい建物に混じって漁師町らしい瓦・黒板の古い建物が点在しており、無理して観光地化してしまおうという姿勢はありません。自然体という感じです。屋根の最上部に乗っている瓦には苗字が刻まれています。不思議なことに犬と猫の姿を見かけませんでした。経験則では漁師町にはつきものなんですけれどね。網の錘に使うらしい石が家の前に積んであったり、昔よく見かけたコンクリート製箱型のゴミ箱が街角にあったり、歩き回っていても飽きません。「買収には絶対に応じません 千葉県明るい選挙推進協議会」という玄関に貼ってあるプレートは、千葉県の政治風土を髣髴とさせてくれます。てことはこれが貼っていない家は買収に応じるということなのかな、結構ありましたけれど。
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 そしてふと廃屋らしき物件①に目をやると、やや奥まった入口に「男湯」「女湯」「西の湯」という表示がありました。いろいろと銭湯の写真を撮ってきましたが、これほど銭湯に見えない銭湯はちょっと珍しい。「銭湯に見えない銭湯ベスト3」にノミネートします。あと二つは、②最上湯(京都)と③梅の湯(門司)。
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 というわけで、ここ外川はお勧めです。観光客が押しかけてきて雰囲気を壊してしまうのは忍びないですが、その心配はないでしょう。ほどほどの観光地として犬吠崎の南でいつまでも元気でいてほしいですね。いっそのこと、ポルトガルのナザレと姉妹都市(町?)になってはいかが。街に漂う古臭くて人間臭いオーラは、そこはかとなく似ているような気がします。
 と余韻にひたっていたら、大変な動きを知りました。道幅が狭い外川では、建築基準法にひっかかって住宅の新築がままならず、人口が流出し街の空洞化が進んでいるそうです。こういうところで役人に頭をひねらせるために、われわれは税金を払っているのにね。詳しくは下記のブログでご覧ください。

 ●「銚子の宣伝」 http://choshi.blog4.fc2.com/blog-entry-121.html

 本日の一枚は、外川の風景です。がんばれ、外川!
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by sabasaba13 | 2005-05-17 06:14 | 関東 | Comments(2)