2005年 06月 20日 ( 1 )

沖縄編(22):石垣島(03.8)

 そして最終日。レンタカーで石垣鍾乳洞を見学し、八重山平和祈念館へ。ここは本島の平和祈念資料館の分館で、日本軍が八重山の各島民をマラリアが蔓延する西表島へ強制的に疎開させ、その結果約三千人が死亡したという事件に関する展示がメインです。沖縄人への差別意識から、人々がアメリカのスパイになることを恐れたからですね。そう、波照間島にあった碑は、その時にマラリアの犠牲となった小学生を悼んでつくったものだったのです。その際、島の豊富な家畜が米軍の食糧にされないよう、屠殺命令が出され大部分が日本軍に徴用されたそうです。こうなると肉を奪うために、島民を強制退去させた可能性もあります。嗚呼… 沖縄編(11)よりもう一度引用しましょう。
 軍隊はまず自分を守る。次に、軍隊は給料を出す所を守る。すなわちその国の政権を守る。…軍隊は内敵と外敵から政権を守る。内敵とは、その国の政権に反対する国内の民衆である。
c0051620_1323357.jpg なお波照間小学校校長の識名信升氏が、疎開が解除され島に戻るときに、「忘勿石 ハテルマ シキナ」と刻んだ石の拓本が展示されていました。西表島に現存するそうですので、いつか訪れたい。戦後、遺族が国に補償を求めますが、認められず公式謝罪もなく、かろうじて実現したのがこの祈念館の建設だそうです。
 県知事が大田知事から稲嶺知事に代り、平和行政が方向転換され、「反日的になってはならない」「国策を批判するような展示はいかがなものか」という知事の言葉が発端となって本島の平和祈念資料館の展示が改竄されたという事件がありました。 実はこの祈念館でもマラリア地域への「強制退去」「退去」の語句が「避難命令」「避難」に差し替えられたそうです。 嗚呼… こうした行為をする官僚の方々から「愛国心」という言葉が出るのですから、いやはや。A・ビアスの『悪魔の辞典』からの引用です。

 愛国者 (patriot n.) 部分の利害のほうが全体のそれよりも大事だと考えているらしい人。政治家に手もなくだまされるお人好し。征服者のお先棒をかつぐ人。
 なお下記のホームページに詳しい経緯が載せられています。ぜひご覧ください。

●波照間あれこれ http://www.kt.rim.or.jp/~yami/hateruma/mararia.html

 ふとある展示を見ると、「登野城小学校の奉安殿(現存)」という写真がありました。奉安殿とは、教育勅語・御真影を保管するために学校に設置された倉庫で、子供たちはその前で必ず最敬礼をさせられたそうです。以前からぜひ見たいと思っていたのですが、ここで会えるとは。館員の方に尋ねたら、幸い近くにあるとのこと。さっそく車をとばして見てまいりました。不審者と思われぬよう受付で挨拶をし、見物。高さ約3m、石造り、中は檜張り。よくぞまあ残っていたもんだ。感無量。
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 そして4本のチョリソーをのせたJAL908便は一路東京へ。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2005-06-20 06:13 | 沖縄 | Comments(64)