2008年 11月 11日 ( 1 )

屋久島編(6):森林軌道(08.3)

 まず前半戦は、森林軌道の線路にそって歩きます。でこぼことした枕木の上を歩かざるをえないので、好きなように歩幅がとれず自分のリズムを保てません。疲労はボディ・ブローのようにどす黒く確実に体内に沈殿していきます。手すりのない橋もいくつかありましたが、短いものなので心配はありません。強風だとちょっと怖いかな。
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 そしてやや長い小杉谷橋(手すりあり)を渡り、小杉谷小・中学校跡に着いたのが6:55、出発から48分後です。かつて林業がさかんであった昭和30年代には、この付近に町や学校があったのですね。最盛期の1960(昭和35)年には133世帯540人という大きな集落だったそうです。学校は1970(昭和45)年に廃校となり、校舎なども全く残っていませんが、広い空間が残っているのでここで持参したおにぎり弁当をいただくことにしました。
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 さて空がじょじょに明るくなり、どうやら雨の心配はなさそうです。やがて太陽も顔を出し、好天気になりそう。みんな、自分の日頃の行いが良いからだ、と各自ひそかに思っていただろうなあ。(勿論私も) 7:11に出発、ふたたび延々とトロッコ軌道に沿って歩きます。学校跡のすぐ先に、小杉谷製品事業所跡の記念碑がありました。また廃村三十周年を記念してつくられた小さな休憩所もあります。
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 楠川分かれを過ぎるときれいなトイレ(個室が二つ)があったので、ここで小休止。時刻は7:51、出発から1時間44分です。なおこのトイレは「バイオトイレ」で、糞尿の水分をオガクズに保水させ加熱し、スクリューで攪拌し蒸発させ、残った固形分を腸内細菌と自然界に生息している微生物で分解し、発散させるという原理だそうです。水を使わない、臭わない、汲み取り不要、糞尿の資源化、発酵温度により細菌は死滅、比較的安価、生ゴミも処理できる、災害時に強い、といった特徴があるすぐれものです。
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 8:07に出発、このトイレのすぐ先にあるのが三代杉です。約1500年前に倒れた杉の上に二代目が育ち(倒木更新)、さらにそれが約350年前に伐採された時の切り株の上に三代目にあたる現在の杉が育っています(切り株更新)。初代の倒木はすでに腐敗・消滅しているので二代目の切り株の下は中空、その上にまたがるようにして屹立する三代目の杉。"いのち"が消えると、その開いた空間を埋めるようにして湧き出でる新たな"いのち"。こうしてこの森は何千年も何万年も"いのち"を育んできたのですね、畏怖の念すら覚えます。

 本日の三枚、上の二枚が三代杉です。
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by sabasaba13 | 2008-11-11 06:24 | 九州 | Comments(2)