2012年 01月 02日 ( 1 )

隠岐編(24):赤ハゲ山(10.9)

 やがてタクシーは木々の生えていないなだらかな小山をのぼっていきます。ここが赤ハゲ山で放牧場になっており、そこかしこに牛たちが草を食みまどろむ姿が見られます。ここもかつては西ノ島のような牧畑だったのかもしれません。
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 そして標高325mの天辺に到着すると、展望所がありました。さっそく行ってみると、おお素晴らしい。完璧な三百六十度の大パノラマで、知夫里島の景色、西ノ島と中ノ島、島後、さらに霞んではいますが島根半島や大山まで眺望することができました。これだけのパノラマはなかなかお目にかかれません。まるで心がどんどんと広がってゆき、空と海に溶け出してしまいそう。
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 紫煙をくゆらしながら見惚れていると、無料の望遠鏡を見ていた運転手さんが「原発も見えますよ」と教えてくれました。どりゃどりゃと覗いてみると、島根半島に屹立する高い煙突がかすかに視認できます。島根県松江市鹿島町片句にある中国電力の原子力発電所、島根原子力発電所ですね。かつては「日本で一番県庁所在地に近い原発」と言われていましたが、2005年3月31日、所在地の鹿島町が松江市と合併したことにより、日本で唯一、県庁所在地に立地する原子力発電所となったそうです。もしも日本が破滅するとしたら、核(原子力)発電所の事故によるものだと確信する私、息を呑んで凝視してしまいました。目先の利潤と責任逃れのためでしょうか、核発を容認するすべての政治家・官僚・財界に対して疑義をつきつけたいと思います。それほど安全だというのなら、広瀬隆氏が言うように(「東京に原発を!」集英社文庫)、なぜ東京に建設しないのですか。この恐るべきプルートを野放図に容認する限り、「国益」という言葉は何のリアリティもありません。
 それでは赤壁へと向かいましょう。放牧場のところどころに牛の水飲み場がありますが、これは自然の湧き水を利用しているそうです。島といえばすぐ水不足を想像してしまうのですが、ちょっと珍しいですね。車道を闊歩する牛たちをよけながら、十五分ほど走ると赤壁見物のための駐車場に到着です。牛が侵入しないよう両脇に柵を設けた遊歩道を数分歩くと、赤壁を一望できる場所に着きました。
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 海面に突き刺さるようにそそり立つ高さ200mの赤い断崖、なかなか雄渾な眺めです。多量の鉄分の酸化によって赤いそうですが、運転手さん曰く、朝日を浴びたときが一番きれいだそうです。なお「あかかべ」ではなく「せきへき」と呼ぶのは、「赤壁の戦い」にちなんだためで、たいした意味はないそうです。
 さてそろそろ暮色が濃くなってきました。そろそろ宿に戻りましょう。海沿いの道を走っていると、烏賊釣り漁船の漁り火が旅情をそそります。せっかくなので車を停めてもらい、写真撮影。運転手さんによると、今晩のおかずのために小舟で烏賊釣りをする方もいるそうです。そしてホテルに到着、約一時間半の行程で料金は8250円、三人で割り勘にして支払い、丁重にお礼を言って運転手さんとお別れです。そして部屋に戻り、ひと風呂あびて夕食。館内の自動販売機で購入したカンチューハイをあおりながら明日の行程に思いを馳せていると、いつの間にか睡魔に襲われて爆睡。zzzzzzzzzz

 本日の六枚です。
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by sabasaba13 | 2012-01-02 10:01 | 山陰 | Comments(0)