2018年 03月 04日 ( 1 )

京都観桜編(25):ホテルにて(15.3)

 さあいよいよ最終日、テレビでニュースを見ると天気も上々、いやがうえにも気持ちが盛り上がります。するとその高揚に冷水を浴びせるような画像が流されました。「基地移設計画 今週末会談も妥協は難しい情勢」というテロップの背景には、菅義偉(すがよしひで)内閣官房長官と翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事の写真が映されています。菅長官か…朝っぱらから不愉快な顔を見てしまいました。記者会見での、木で鼻を括ったような彼の不誠実な対応には常々嫌悪感を抱いております。「民は依らしむべし、知らしむべからず」を地で行くような御仁ですね。あの冷血な風貌を見て、ヨゼフ・ゲッベルズを思い起すのは私だけでしょうか。彼に23回、37分間にわたって質問を浴びせた東京新聞の望月衣塑子記者が、『新聞記者』(角川新書)の中で、こう言っておられます。
 加計問題の背後では官邸の人間たちが暗躍しているのは、もう明らかだ。ならば、だれを攻めればいいのか。
 内閣官房を束ねる菅義偉長官だ。菅長官は月曜日から金曜日までの平日は定例会見を開いている。毎日マスコミに対応するのは菅官房長官しかいない。
 首相官邸のHPで、菅長官の定例会見の映像をいくつかチェックしてみた。
「えっ、これで終わりなんだ?」
 思わず拍子抜けしてしまった。事件取材ではもっと、もっともっと追及する質問を浴びせている状況で、表情を変えずに「ご指摘には当たらない」「問題ないと思われます」と返されて、記者たちは質問を重ねない。そのまま次のテーマへ移ることが何度もあった。
「菅さんには、なぜかだれも突っ込まないんだよね」
 定例会見に何度か出席したことのある他紙の記者からは静かな質疑応答の末に、10分ほどで終わるのが常態化していると教えられた。
「これはもう、自分が出席したほうがいいんじゃないか」
 こんな思いがいつしか頭をもたげてきていた。こうなるともう止まらないし、止められない。自らの意志でその扉を開けた。(p.140)

 ベッドでネットを見ていると、翌日に発売される『週刊文春』が、菅官房長官本人に関する疑惑を掲載することがわかった。
「『ばれたら面倒』 菅官房長官が政治資金公開を隠蔽指令」
 詳細は割愛するが、記事が事実なら政治資金規正法違反や国家公務員法の守秘義務違反に問われかねない大問題だ。(p.180)

 …500回以上の官邸会見を見続けてきた南記者によれば、会見で手を挙げているのに、内閣記者会の記者が質問を打ち切るという光景は、いまだかつて見たことがないという。
 なぜ同じ記者が打ち切るのか…
 信じられない思いで取材してみると、おどろくような事実がわかってきた。
 8月下旬、菅長官は幹事社を通じて菅番の担当記者に、会見時間を短縮したいとの趣旨を打診してきたという。番記者は「時間制限はできない」と突っぱね、要求は呑んでいないというが、あと「〇人」「あと〇回」と官邸の広報官が質問を打ち切っているのを認めているのが現状だあ。
 これは、メディアの自殺行為ではないか。
 あまりの出来事に呆然とし、愕然とした気持ちで涙があふれそうになった。日本のメディアの限界なのかと足が震えるほどの衝撃を受けた。
 さらに、事前に質問を渡すことも本格化しているように思える。この手法は以前からあり、官房長官会見に限らないが、最近は菅長官が手元のペーパーを見ながら答えることがほとんどになってきた。これをシャンシャン会見といわずになんというのか。
 以前私は、前川事務次官に対する「教育者としてあるまじき行為…」という非難の言葉までも菅氏が下を向いて発していたので、思わずこう聞いてしまった。
「事前に準備されたペーパーを読み上げているのですか」
 すると菅氏が怒りをあらわにこういった。
「あなたにそんなことを答える必要はない」
 このごろは最初から手を上げてもぜんぜん指名してもらえない。挙手しているのが私しかいなくなると、やっと当てられるという状況だ。(p.185~7)
 また『週刊金曜日』(№1166 17.12.22/18.1.5)の「"忖度メディア" 再生への処方箋 幹部が安倍首相とメシ食っても、横でつながれ!」という対談では、室井佑月氏と古賀茂明氏がこういう話をされています。
【室井】芸能人やテレビ局の人は今、菅さんとかに"おもてなし"されて、どんどん右に変わっちゃうから、もう寂しくて。仲のいい人がみんな消えていくからさ。
【古賀】それが菅さんの仕事だから。朝昼晩、夜は2回のこともあるらしい。ほとんどはテレビに出てる人と会食してると聞きました。それも、ちょっと政権に批判的だなって思う人と。そこで「先生のような方に是非お力をお貸しいただければ」と言う。これ、実は、「仕事をやるぞ」という意味なんですよね。
【室井】「大学教授」とか、「ワーキンググループメンバー」とか。偉そうな肩書がつくと、芸能人はうれしくてなびいちゃうよね。浮き草稼業だから。『朝日新聞』の曽我豪編集委員たちも相変わらず、安倍首相とご飯に行ってるし。行くな、っつうの。(p.19)
 なるほど、どうやらこの御仁は、政権や自分にとって不都合な事実を隠蔽するために、さまざまな手練手管を使ってメディアを統制するのがお役目のようですね。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2018-03-04 07:37 | 京都 | Comments(0)