2018年 06月 02日 ( 1 )

仁淀川編(6):自由民権記念館(15.8)

 ま、それはさておき、憲法第9条の改正/改悪はいったいどうなるのでしょうか。安倍上等兵を筆頭とする方々が第9条を目の敵にする理由はいろいろあると思いますが、見逃せないのは武器の生産と輸出の障害だと考えているからでしょう。『近代日本一五〇年 -科学技術総力戦体制の破綻』(山本義隆 岩波新書1695)から引用します。
 そもそもが、リーマンショック以降、資本主義国では鉄鋼や自動車や電化製品などは売れなくなっているのである。20世紀後半の資源多消費型の基幹産業が今では衰退産業に向かっているのであり、それにかわってIT産業、情報技術が登場しているが、この方面では日本は米国に大きく水をあけられている。
 このような状況下で、政府は、一方では法人税を下げ、他方で非正規雇用の拡大で労働者の賃金を押し下げ、苦境にたっている大企業をトコトン優遇している。そのため1990年代初めには五分の四であった正規雇用の割合は2007年には三分の二まで減っている。経済学者・水野和夫の書に書かれている。

 もはや利潤をあげる空間がないところで無理やり利潤を追求すれば、そのしわ寄せは格差や貧困という形をとって弱者に集中します。そして…現在の弱者は圧倒的多数の中間層が没落するという形になって現れるのです。(『資本主義の終焉と歴史の危機』 集英社新書)

 実際、現在多くの労働者は、結婚すらできない状態に置かれている。しかしそうなると、早い話、物を作っても売れなくなっているのであり、たとえ金融緩和があっても、企業が国内で積極的に設備投資にむかうこともない。だいいち結婚もできない、子育てもできないとなると、少子高齢化は必然的になる。そのように人口が減少している現在、将来的な市場の拡大は望むべくもなく、経済成長の現実的条件は失われているのである。水野のこの書にあるように「技術革新で成長するというのは、21世紀の時代には幻想にすぎない」のである。
 その状況下で、現在、日本政府と財界が画策しているのが、原発輸出とならんで「経済の軍事化」、すなわち軍需生産の拡大と武器輸出である。安倍政権は軍需産業を最大の成長戦略と位置づけ、これまでの武器禁輸政策を180度転換した。かつての武器輸出三原則は、もともとは佐藤内閣のもとで、基本的には共産圏への武器輸出を禁ずるためのものとして提起されたものだが、1976年に三木内閣が拡大し厳格化することで、成立した。それはたしかに例外規定をもち完全なものではなかったにせよ、兵器の輸出をしないという原則の対外的な表明は、平和憲法と合わせて日本の姿勢を国際的に明らかにする意味をもっていた。その後、中曽根内閣の時に、例外規定が拡大され、かなり骨抜きにされていったが、それでも曲がりなりに維持されていた。しかし安倍内閣は、武器輸出三原則を実質的に撤廃する防衛装備移転三原則を2014年に閣議決定し、武器輸出が事実上全面解禁されたのである。(p.247~9)
 同書に「武器原発カジノが成長戦略か」という川柳が紹介されていましたが(p.289)、大企業の利益のためには、なりふり構わないということでしょう。いやはや、何とも「醜い国」になったものです。なお『日本も世界もマスコミはウソが9割』(リチャード・コシミズ ベンジャミン・フルフォード 成甲書房)によると、安倍上等兵のお兄さん、安倍寛信氏は、三菱重工の原発システム、さらには兵器を海外に販売する三菱重工グループの一翼の「三菱商事パッケージング」の社長だそうです(p.63~4)。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2018-06-02 06:30 | 四国 | Comments(0)