2019年 10月 03日 ( 1 )

福井・富山編(19):福井(16.3)

 さて「福井市水道記念館」の近くに愛宕坂があり、解説と地図がありました。転記します。
 愛宕坂は、足羽(あすわ)山の登り口にある坂のひとつである。坂の名前は織田信長の重臣柴田勝家が、戦国大名朝倉氏の城下町であった「一乗谷」から愛宕大権現社(現在は足羽神社に合祀)を当山に移したことに由来する。
 江戸時代には足羽神社などの多くの参拝者で賑わっていたが、急勾配でぬかるみやすかったため、文政11年(1828)に豪商松岡吉兵衛が、私財を投じて石階段を整備した。石階段には、足羽山で産出する笏谷(しゃくだに)石が用いられ、青緑色の色彩が独特の景観をつくり上げている。戦後にコンクリート舗装となったが平成12年に笏谷石の石階段に復元を行なった。
 解説によると、このあたりには史跡が多いのですね。さきほど訪れた左内公園と福井市水道記念館、継体を祀った足羽神社、橘曙覧記念文学館と彼の歌碑、一乗谷朝倉氏の茶の文化を紹介した愛宕坂茶道美術館などなど。そうか、身近な言葉で日常生活を詠んだ歌人・国学者の橘曙覧(あけみ)[1812-1868]は、ここ福井の出身だったんだ。私の好きな歌をいくつか紹介します。
たのしみは珍しき書人にかり始め一ひらひろげたる時
たのしみは妻子むつまじくうちつどひ頭ならべて物をくふ時
たのしみはまれに魚煮て児等皆がうましうましといひて食ふ時
たのしみはそぞろ読みゆく書の中に我とひとしき人を見し時
たのしみは意にかなふ山水のあたりしづかに見てありくとき
たのしみは書よみ倦めるをりしもあれ声知る人の門たたく時
たのしみは客人えたる折しもあれ瓢に酒のありあへる時
 身の回りのささやかなことに"楽しみ"を見出す、ぜひ彼から学びたいことです。思うに、いま人類が抱えているアポリアのほとんどはこの生き方で解決できるのではないかな。お金で買えるものやことにしか"楽しみ"を見出せないのが、現代人の悲劇であり喜劇であると思います。ほら、ポール・マッカートニーも「She's Leaving Home」の中で歌っています。"Fun is the one thing that money can't buy"

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2019-10-03 06:24 | 中部 | Comments(0)