2019年 11月 04日 ( 1 )

カルミナ・ブラーナ

c0051620_19215458.jpg 武蔵野合唱団に入っている知人からチケットを購入した山ノ神に誘われて、同合唱団の定期演奏会を聞きに行ってきました。曲目はチャイコフスキーの序曲「1812年」とオルフの「カルミナ・ブラーナ」、とくに後者は難曲にして名曲、これは楽しみです。
 まずは公式サイトから、同合唱団の紹介を引用しましょう。
 1955年に武蔵野市緑町の市民サークルとして誕生。1965年には小林研一郎氏を指揮者に迎え、現在まで指導を受ける。これまでに小林研一郎氏、山田一雄氏、本名徹次氏、下野竜也氏、山田和樹氏、松井慶太氏等を指揮者に招き国内外のオーケストラと共演。定期演奏会に加え、地方演奏旅行、依頼演奏会への出演など活動は多岐に渡る。  これまでに4回のハンガリー演奏旅行、ハンガリー国立フィルやスイス・ロマンド管弦楽団を迎えて数多くの国内演奏会を開催。一流音楽家との質の高い演奏を目指しつつ、国際文化交流への取り組み、自主独立の運営によるアマチュア音楽文化の発信を活動の柱とする。2020年には第5回となるハンガリー演奏旅行を開催予定。団員、随時募集中。
 かなりレベルの高い合唱団のようですね、これは楽しみです。

 会場は池袋にある東京芸術劇場、指揮は小林研一郎、管弦楽は読売日本交響楽団、ソプラノは澤江衣里、テノールは高橋淳、バリトンは大沼徹、児童合唱はフレーベル少年合唱団です。ステージに現れた合唱団を見ると、男性の数が女性のほぼ半分ほどでした。やはり合唱に取り組み男性の絶対数が少ないということなのでしょうか。
 そして指揮者・小林研一郎が颯爽と登場、序曲「1812年」が始まりました。ナポレオンの侵略をしりぞけたロシアの「祖国戦争」を音楽で描いた作品ですが、合唱が付いたバージョンははじめて聴きます。ロシア正教の聖歌「神よ汝の民を救い」が歌われましたが、厳粛な雰囲気をかもしだす合唱でした。そして管楽器群が咆哮するクライマックスを迎え、最後は合唱によるロシア帝国国家でしめくくられました。さすがはコバケン、気合いの入った熱演でした。
 そして休憩をはさんで、いよいよ「カルミナ・ブラーナ」です。1803年、ドイツのバイエルン州にある「ボイレン修道院」で、11世紀ごろに書かれた歌や詩が大量に発見されました。当時の人々の赤裸々な心情が書き綴られており、「カルミナ・ブラーナ(ボイレンの歌集)」と題されます。この歌詩集の中から、カール・オルフが24編を選びカンタータ形式の大作として作り上げたのがこの曲です。豊富な打楽器群と色彩豊かな大編成オーケストラ、亜親しみやすい旋律、強烈なリズム、中世の人々の暮らしや恋、楽しいことや悲しいこと、酒のことやお笑いなどを唄った歌詞、たいへん魅力的な作品です。さあお手並み拝見。
 冒頭の有名な「おお、運命の女神よ」の力強い合唱で、いきなり音楽にひきずりこまれました。音量、音程、バランス、そしてなによりも感情表現、申し分ありません。数の少ない男性陣もよく頑張っていました。驚いたことには、みなさん楽譜を手に持っておられません。この長大な曲を完璧に暗譜しているのですね。この曲を歌いたいというみなさんの熱い思いがびしびしと伝わってきました。小林研一郎の指揮、読響の演奏も含めて、良い演奏でした。
 なお丸焼きにされる白鳥を歌ったテノール高橋淳のコミカルな演技は絶品。笑いをかみ殺すのに一苦労しました。

 というわけで、武蔵野合唱団、いいですね。アマチュアでこれほどの合唱が歌えるとは、日々の研鑽と努力がしのばれます。そしてさまざまな苦労もあるでしょうが、仲間と心を一つにして歌うことの素晴らしさを感じ、羨ましくなりました。これからも応援していきたいと思います。
by sabasaba13 | 2019-11-04 07:28 | 音楽 | Comments(0)