2019年 12月 07日 ( 1 )

福井・富山編(74):八尾(16.3)

 さあいよいよ最終日です。カーテンを開けると雨は降っていませんが、相も変わらない曇天。でもテレビで気象情報をみると、午後には晴れ間が出るとのことなので、一縷の期待をかけましょう。本日の旅程は、越中八尾(やつお)を散策して富山へ戻り、雨晴海岸へ。また富山に戻って市内の近代化遺産を見学。そしてタクシーで富山へ、その途中でイタイイタイ病を訪れるというものです。せめて雨晴海岸にいる間だけでも晴れてくれないかなあ、と淡い希望を胸にチェックアウトをしてホテルを出発しました。高岡駅からあいの風とやま鉄道に約二十分乗ると富山駅に到着、高山本線に乗り換えて三十分ほどで越中八尾駅に着きました。まずは『一度は訪ねておきたい日本の町100選 小さな町小さな旅 東海・北陸』(山と渓谷社)から、八尾のついての紹介文を引用します。
 毎年9月1日から3日までの間、富山市内やその近辺の宿は満室だそうだ。この3日間は越中八尾の「おわら風の盆」という祭りの日で、全国から観光客が押し寄せるのである。
 越中八尾は富山から髙山本線で20分ほど。8つの尾根が寄り添い、その中央部を幾筋もの渓流を集めた井田川が流れている。小さな町で、いつもは静かだが、この祭りの期間中だけは20万人から30万人もの人出であふれる。
 町中は数千のぼんぼりと万灯、まん幕で飾られ、揃いのはっぴや浴衣姿に網笠をつけて老若男女が踊る。これだけなら全国のどこかにもありそうだが、風の盆は胡弓の音色と三味線に合わせ「八尾よいとこおわらの本場 二百十日をオワラ出て踊る」と唄い、合の手が入る。その胡弓の音色が哀調を帯び、見物客の心を震わせる。また、胡弓が優雅な女踊りを一層盛り上げ、ぼんぼりの灯に浮かぶ舞姿の美しさを際立たせる。
 全国からわざわざやって来るだけの魅力が風の盆には確かにある。300年の歴史をもち、八尾の人たちはこの日のために並々ならぬ稽古をし、3日間踊り、歌い明かす。八尾の一年は風の盆で始まり、風の盆で終わるのである。
 町歩きを目的にするなら、風の盆が過ぎて静かになった頃がいい。まずは、駅から歩いて25分ほど、タクシーなら約5分の聞名寺(もんみょうじ)へ行こう。聞名寺は正応3年(1290)に本願寺第3世覚如上人が北陸巡行のときに創建した名刹。越中八尾はこの寺の門前町として栄えた。江戸時代には飛騨往還を行き交う物資の中継ぎ所で、富山藩の御納戸所と呼ばれていた。旅籠や酒屋が軒を並べ、遊郭もできたという。
 聞名寺から急勾配の坂を下って井田川に架かる禅寺橋に出る。振り返ると累々と積まれた石垣の上に家々が立ち並んでいる。その光景は圧巻のひと言。町中を歩いていると気が付かないが、川面よりはるかに高い河岸段丘にできた町であることがよく分かる。橋から再び坂を上りきり、吉井勇が逗留していた老舗の宮田旅館や福嶋酒造のある道から諏訪町へ歩く。諏訪町通りは日本の道百選に選ばれた石畳の道で、千本格子の家が続いている。(p.114~5)
 駅構内では、さっそく「おわら風の盆」のポスターが出迎えてくれました。古い木造の駅舎で、いま調べたところ、1927年9月の開業時に石川県の七尾線七尾駅を移築したものだそうです。

 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2019-12-07 06:22 | 中部 | Comments(0)