2020年 01月 21日 ( 1 )

信州編(1):前口上(16.8)

 やった。2016年7月、世界最高の折りたたみ自転車BROMPTON-M6Rを買いました。

 私には会社勤めをしている甥がいるのですが、彼は大の自転車好き。さまざまなタイプの自転車を購入・カスタマイズしてツーリングをし、自転車生活を満喫しています。私も自転車が好きなので、彼とは気が合い、酒の席ではその話で大いに盛り上がります。
 ある晩、飲み屋で例の如く自転車について話していると、彼が「おじさん、BROMPTONっていう自転車を知ってる?」と訊いてきました。ぶろんぷとん? いや、初耳です。彼が言うには、イギリス製の自転車で、折りたたみ・復元が約一分ででき、大きなコインロッカーに納まるくらいのコンパクト・サイズになるという優れもの。しかも走りも素晴らしく、階段の上か転げ落としてもびくともしない頑丈さだそうです。嬉々としてブロンプトンの素晴らしさを語る甥の目の輝きに、これは本物だなと直感しました。しかしお値段が約20万円という高額だそうです。しかし、どうしても欲しい。旅に行くと、現地で自転車を借りて散策をするのですが、レンタサイクルがない所がけっこうあります。また全て出払っていたり、整備不良で乗りにくかったりと、けっこう苦労することがままありました。ブロンプトンさえあれば、翼のある黄金のサンダルを履いたヘルメスのように、自由に飛び回ることができます。これはそそられる。家に帰って山ノ神の神託を得たうえで、一念発起、購入することにしました。
 数日後の休日、東京の荻窪にあるブロンプトンの専門店、和田サイクルに行き、即金で黒のBROMPTON-M6Rを買いました。内装算段・外装二段の変速機とキャリア付きで190,000円、カバーとサドルバッグ7,000円、ライト2,500円、鍵1,600円、防犯登録手数料500円。私としてはかなり思い切った買い物でしたが、まったく後悔はしておりません。良い買い物をしました。
 なおサイクルハウスしぶやという自転車屋さんのサイトで、ブロンプトンについての説明がありましたので、引用します。
 ブロンプトンは、アンドリュー・リッチーによって発明され、今もロンドン郊外のブレントフォードにある工場で、手作りに近い状態で生産されている。アンドリューは、ケンブリッジ大学卒業後、コンピュータや、コンピュータソフト関連のメーカーにエンジニアとして勤めた。その後、一転、造園設計の仕事についた。そこで、自然や環境汚染について考えるようになったアンドリューが、1台の折りたたみ自転車を思いついたのが75年のこと。それから10余年。86年に、初の量販車30台を発売。「ブロンプトン」という名前は、アンドリューが生まれ育ったロンドン市内のブロンプトン・ビレッジに由来する。当時から現在に至るまで、瞬時に小さく簡単に折りたためる方式を踏襲。また、年間16000台以上を生産するようになった現在も、パーツの80%以上を自社生産か、専用設計のものを使うことで、安定した品質をコントロールしている。06年モデルでは、軽量化を狙ったチタニウム・フレームや、チタニウム・パーツを使った新製品が追加され、はじめて10kgを切るモデルが誕生。現在は、都市部への自動車の流入が規制されるヨーロッパ各都市で電車やバスの交通網の隙間を埋める画期的な交通手段として評価され、年々需要が増加している。
 その意気やよし。イヴァン・イリイチも『シャドウ・ワーク』(岩波現代文庫)の中でこう言っています。
 都市の自転車交通は、徒歩の四分の一のエネルギー消費で、四倍の速さの移動を可能にする。ところが、自動車は同じだけ進むために、一人一マイルにつき百五十倍の熱量を必要とする。(p.141)
 都市部への自動車の流入がまったく規制されず野放図な日本、この後進国を少しでも良い方向へ変えるためにも、自転車をおおいに利用していきたいと思います。
 なおロンドンでは、このブロンプトンを地下鉄に持ち込んで通勤をしている会社員もいるそうです。さらにビジネス・スーツを着て走り競うブロンプトンの自転車レースもあるそうな。見てみたいものですね。

 というわけで、二泊三日で信州を走り回る、ブロンプトンを持参しての初旅行を2016年8月に敢行してきました。持参した本は…持っていくのを忘れました。やれやれ、現地で買うことにしましょう。
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by sabasaba13 | 2020-01-21 09:04 | 中部 | Comments(0)