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アイルランド編(7):アイリッシュ・ブレックファスト(08.8)

 翌朝も曇天。湿度が低いのでしょう、幸いなことに干しておいた衣類はほぼ乾きました。さあ楽しみにしていたアイリッシュ・ブレックファストをいただくことにしましょうか。構成メンバーは、全粒粉とバターミルクを混ぜて重曹で膨らませた素朴な味わいのソーダ・ブレッド、卵(目玉焼きかスクランブル・エッグ)、ベーコン(というよりも焼肉に近い)、ソーセージ、ソテーされたマッシュルーム、ベイクド・トマト、ブラック・プディング(豚の血をオートミールに混ぜたソーセージの輪切り)、ホワイト・プディング(豚肉に穀物を混ぜたソーセージの輪切り)、ジャガイモ(フライかハッシュド・ポテト)。さあ私は誰の挑戦でも受けるどこからでもかかってこい、と言わんばかりのストロングな朝食です。このホテルでは一部欠けた品がありましたが、量的には毫末の問題もありません。もちろん全てを皿に盛りつけ、オレンジ・ジュース、チーズ、ヨーグルトをもらい、GET ON YOUR MARK。いただきます! 飲み物はもちろん紅茶を所望、アイルランド人の一人あたり紅茶消費量は世界最高なのだそうです。水質が合うのでしょうか、たいへん美味うございました。完膚なきまでにたいらげ、大満足。どうやら旅行中は昼食をとる必要はなさそうです。なお三箇所すべてのホテルで同様だったのですが、朝食会場では必ずBGMが流れています。しかもその選択が尋常ではありません。私が聴認しただけでも、チェット・ベイカー唄う「バット・ノット・フォー・ミー」、チャーリー・パーカーの「オーニソロジー」、そしてサッチモ+ホット・ファイブ(曲名は不明)。私としては大いに評価したい選択ですが、エリック・クラプトンの「コカイン」はやめたほうがいいと思いますね。
 部屋に戻ってベッドにころがりTVのニュースを見ながら、しばし食休み。そうこうしているうちにしとしとと小糠雨が降りはじめました。さあそれでは雨のダブリンを楽しみに行きますか。本日は市内を徒歩中心に徘徊する予定です。当然と言えば当然ですが、都市を歩き回る際には、ランドマークをいくつか押さえておくと迷いません。ダブリンで言うと、東西を貫くリフィ川、西にはヒューストン駅(西地域方面へ)、東にはコノリー駅(南北地域方面へ)、川の北岸には目抜き通りのオコンネル・ストリート、その対面にあたる南岸にはトリニティ・カレッジ。とりあえずはこれで十分でしょう。雨は本降りとなりました。ホテルから出て新品のこうもり傘をさし、まずは車道横断についての確認です。要するに、信号を無視してよいのか、あるいは自動車が凶暴かどうか。歩行者を観察すると、「車が来ない道路(たとえ赤信号でも)を渡るのは人間として当然の権利である」という鉄則が貫徹しているようです。また一方通行が多いのでしょう、横断歩道のところに"LOOK RIGHT""LOOK LEFT"とよく書かれています。(眼の絵もあり) これは気をつけて信号無視をしてね、という行政当局の暗黙の意思表示とみた。その書体も横断歩道も手書きのゆるゆるしたものが多いですね。「わかりゃいいんだよ、わかりゃ」という大らかさを感じます。そうそう、しばらく滞在しているうちに気づいたのですが、街中を走る大型トラックを見かけることはほとんどありません。おそらく規制をしているのでしょう、これはぜひ日本の行政当局者も見習ってほしいものです。そうすれば、交通事故や健康被害も確実に減るのにね。
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 本日の二枚です。キラーニーのホテルで撮影したものですが、さあ召し上がれ。
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by sabasaba13 | 2009-03-05 06:07 | 海外 | Comments(0)

アイルランド編(6):ダブリン空港・ホテル(08.8)

 ダブリン空港に到着すると、天候は曇天。まさか年がら年中雨が降っているわけはないですよね、一安心(※伏線)。ターミナルに入ると、天井の隅に穴があいています。通路の角にはプラスチック製の平たい黄色の人形があり、手書きのたどたどしい文字で"CAUTION WET FLOOR"とありました。(※これも伏線) このゆるゆる感がなんともいい味をだしていますね。イミグレーションをすませ、ターン・テーブルで荷物を受け取ると、心なしかテニスバッグの表面がしっとりと湿っています。(※これまた伏線) 成田空港で豪雨の飛沫がかかったのかな、とあまり気にとめませんでしたが。なお空港内の案内表示を見ると、英語とともに必ずゲール語表記がありました。
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 外に出ると、おおわかってらっしゃる、すぐに喫煙所がありました。(空港内は全面禁煙) 異郷の地に無事に着いた安堵感とともに紫煙をくゆらし、ここで毎度のように重要な二つのポイントをチェックしました。[チェックポイントその1:吸殻の長さ] これでその国の経済状態が判明(するような気が)します。アイルランドでは長くもなく短くもなく、まあ妥当な長さ、景気はまあまあのようですね。ちなみにポルトガルでは、フィルターが焦げるまで吸われていたものがほとんどでした。[チェックポイントその2:喫煙している歩行者] 煙草に対する寛容度のチェックですが、すぐに数名を発見。どうやら問題はなさそうです。天候は幸いなことに曇り、湿度もあまり感じず、爽やかな空気です。なるほど、「軽井沢のような気候だと考えて旅装を用意したらいい」というナオコさんの指摘通りだ。
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 さてガイドブックによると、ダブリンまで「エア・リンク」という急行バスがあるとのこと、乗り場をさがしましたが見当たりません。(※またまた伏線) うろうろしていると、案内係らしき初老の男性がいらしたので、山ノ神が尋ねてみました。するとこの御仁、にこやかに楽しげに親しげに明るく身振り手振りをまじえながら、停留所の場所を教えてくれます。その言は私の英語力ではとても理解できなかったのですが、「おお、おお、おお、よくぞアイルランドに来てくれました、歓迎します。困ったことがあったら遠慮なく訊いてください。素晴らしいご旅行になるよう心の底から祈っていますよ」というニュアンスは十二分に感じ取ることができました。それにしても、善意・好意・親切・親密といった感情をこれだけ満面と全身に具現化された方には、出会ったことがありません。もうこれだけで、これからの旅が楽しみになってきました。異国に着いてはじめて出会う人物(イミグレーションの係官を除いて)は、その国の印象を大きく左右します。成田空港係員のみなさん、よろしくお願いしますね。停留所に行くと、緑色のデッカー(二階建てバス)が止まっていました。さっそく運転手さんに料金6ユーロを支払い(1ユーロ≒170円)、荷物を積み込み、二回最前列の席に座りました。この後、デッカーをしばしば見かけますが、やはりイギリス支配の遺産なのでしょうか。バスは30分ほどでダブリン市内のターミナルに到着。
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 これから三泊するホテルはこの近く、そしてコノリー駅・税関・リフィ川にも近いという便利な立地だそうです。旅行会社からもらった地図を片手に付近を探すと、ISACCS HOTELがすぐ見つかりました。やれやれ、さっそくチェックインしようと中に入ると… ちょっと普通のホテルとは雰囲気が違います。欧米各国から来たようなバックパッカーたちの人いきれが充満し、ロビーのソファはサンドイッチを頬張りながら市内地図を見ている若者たちで埋め尽くされています。訝しく思いながらフロントに行くと、係員がにこやかに微笑みながら曰く「ここはISACCS HOSTELです。ISACCS HOTELは隣ですよ」 ホテルとは別にホステル(簡易宿泊所)があるのか! いやいや勉強になりました。そそくさと退散し、隣の建物に行くとこちらがホテルでした。チェックインをし、部屋に入って、旅装を解いてさっそく寝ることにしましょう。ところが、テニスバッグをあけると中の衣類が濡れています。ってことは、(たぶん)KLMの係員が成田空港で、豪雨の中、外に放置していたのか! サイドポケットに入れておいたガイドブックはびしょぬれで使い物になりません。別の一冊を機内持ち込み荷物に入れておいたので、幸い困らずにはすみましたが。それを見ていた山ノ神、にやりとしながら「だからあなたもスーツケースにすればいいのよ」とのお言葉。そして彼女がスーツケースをあけると…同じく衣類が濡れていました。人を呪わば穴二つ せんかたなし、復讐手帳に「けいえるえむ」と書き込み、部屋中のありとあらゆるスペース・器具を利用して全ての衣類を乾かしましょう。なお後日談ですが、帰国の際にダブリン空港日本人係員の方に訊ねたところ、空港到着時にすぐ航空会社に申告するべきであったと指摘されました。銘肝銘肝。そしてシャワーを浴び、ジェムソンをくいっとあおって爆睡、これで時差ぼけは多少なりとも解消されることでしょう。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2009-03-04 06:08 | 海外 | Comments(0)

アイルランド編(5):アムステルダム・スキポール空港(08.8)

 そして約12時間でアムステルダム・スキポール空港に到着。機窓から地上を見下すと、風力発電用風車が文字通り林立しています。数年前とくらべて明らかにその数は増えていますね。化石燃料の代替エネルギー普及に着実に努力している様子がうかがわれます。なぜ日本はこうした姿勢を見習わないのだろふ???
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 さて、一時間半後にダブリン行きの便が出発するので、デン・ハーグに行って愛しの彼女に会うほどの余裕はありません。空港内をふらついて時間をつぶしますか。わたしゃこの空港をけっこう気に入っています。ゲート間の移動が楽だし、案内表示もしっかりしているし(徒歩でかかる時間まであり)、いろいろなお店があるし、フリッツ(フレンチ・フライ)も美味いし、というわけでかなりの高得点です。ちなみに、これまで訪れた中でもっとも殺風景で無愛想で不愉快で息苦しい空港はと言うと…言わぬが花。ヒントはN国のN空港。
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 小用を足すためにトイレに入ると、おおっ、的として蝿の絵を描いてある朝顔ではないですか。以前にデン・ハーグのマウリッツハイス美術館で出逢って感激した逸品が、ここまで普及しているのか。ここで朗報を一つ。先日、中央高速石川PAのトイレに入ったところ、朝顔の的として「777」と描かれていました。こうしたユーモアにあふれた的がもっと増えて欲しいものです。なお私、妙案として、誰もが絶対に当てたくなる的を思いついたのですが… これを言っては身も蓋もないので、ひ・み・つ。尾籠な話ですみません。トイレから出ようとすると、手洗い場の脇に何があったでしょう? 驚いたことにコンドームの自動販売機でした。目を疑いましたが、Play in safe with "Chess(※製品名)"と書いてあったので間違いないでしょう。性行為に関する感覚の違いを感じました。そしてデューティー・フリーでアイリッシュ・ウィスキー「ジェムソン」を購入。
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 さて、そろそろ搭乗の時間なので、ゲートに向かいましょう。これから乗り込む中型飛行機は、アイルランド国営航空「エア・リンガス」です。国のシンボルカラーである緑色で塗装され、尾翼には国花である「シャムロック(三つ葉のクローバー)」が描かれています。432年、アイルランドにキリスト教を布教した聖パトリックが『シャムロックの葉が3つに分かれているのは「三位一体」を表しているのだ』と説明したことから、国のシンボルとなったそうです。ダブリン到着まで約一時間半、飲み物くらいはもらえるのかと思いきや、機内誌のメニューを見ると飲食物はすべて有料です。やれやれ、徹底した経費削減か… 機内販売商品のページをパラパラめくっていると"Seasons of Ireland"というTシャツがありました。人口より多いといわれる四匹の羊で、アイルランドの四季をあらわしています。夏の羊はサングラス、冬の羊は耳あてをしているのですが、みんな傘をさしています。そんなに雨が多いのか、これは褌をしめてかからんと。
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 本日の二枚です。上の写真はオランダ上空、フェルメールが描いた雲を思い出しました。
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by sabasaba13 | 2009-03-03 06:07 | 海外 | Comments(0)

アイルランド編(4):アムステルダムへ(08.8)

 好月好日、天候は曇り、いよいよ出発です。アイルランドの航空会社エア・リンガスによるダブリンへの直行便はないので、KLMでアムステルダムに飛び、そこで乗り換えることになります。いつもですと通帳のような航空チケットを受け取るのですが、KLMはEチケットとやらに切り換えたそうで、何やら英語で書かれた一文が旅行会社からEメールで送られてきました。これをプリントアウトして持ってきたのですが、一抹の不安を感じます。成田空港に到着してKLMカウンターの付近でおろおろしていると、見るに見かねたのか係員がやってきてパスポートをかしてくれとのたまいます。そのパスポートの顔写真ページを機械に読み取らせ、いくつかボタンを操作すると、あーら不思議、するするとボーディング・パスが出てきてこれでチェックインは終了。結局、書類は必要ありませんでした。荷物を預け、ボディチェックとイミグレーションをすませ、さあ搭乗? いやいやその前に絶対にしなければならない必須のことがあります。(手の平にもメモしておきました) とにかく現地では煙草が高額なので、タックスフリーで安い煙草をしこたま仕入れておくこと! 今回は2カートンを購入、お酒に関してはアムステルダム・スキポール空港でアイリッシュ・ウィスキーを物色することにしました。
 そして搭乗、いつものように入口右脇の機体部分を「あんじょうたのんまっせ」と優しく叩き、「ニンドスハッカッカ マ ヒジリキホッキョッキョ」と呪文を唱えました。これをして、これまで飛行機が墜落したことがありません。下手な御守よりも効果抜群です、お試しあれ。さて機内に乗り込むと、一天にわかにかきくもり突然の車軸のような豪雨、そして雷鳴が轟きはじめます。そのために出発が一時間ほど遅れましたが、機長のアナウンスによると到着時間には変わりはないとのこと。なんだ、やればできるじゃないか。それはともかく、トランジットに影響はなさそうで一安心です。これから西方向へ長時間移動するので、ダブリン空港に到着するのは本日の午後六時ごろ、よって時差ぼけによるダメージを最小限にするために機内では一睡もしない所存です。いつもですと映画を見て暇をつぶすのですが、機内誌を見るとあまり面白そうなラインアップではありません。いたしかたない、持参した本を読むことにしましょう。そうこうしているうちに、機内食が配膳されました。食前酒としてビールを注文したところ、当然の如くハイネケンが出てきました。ギネスは現地に着いてからのお楽しみ。食後に珈琲を所望すると、紙コップに何やら英語の一文が印刷してあります。英語に堪能な山ノ神の助けを借りながら読んでみると、要するにKLMで使用しているコーヒー豆の少なくとも30%は、野生動植物を害さない農園でつくられた、しかも高品質なもの、だそうです。残りの70%はなんなんだよ、というツッコミはおいといて、最後はこうしめくくられています。"…and improving the living and working conditions of workers." 農園労働者の生活や労働条件の改善にも尽力しているということでしょう。なるほどねえ、環境だけではなく、労働者にも配慮をしないと、あるいはそういうふりをしないと、企業イメージが悪くなるという判断なのでしょう。
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 次の機内食で驚いたのは、食器を置くトレーが、生卵を入れるような紙製だったこと。さすがにデザインに工夫をこらし、貧弱な雰囲気は払拭するようにしています。ブランド・イメージの向上と徹底した経費削減、グローバル化した競争の中で生き残りをはかる企業の姿を垣間見たような気がします。
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 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2009-03-02 06:11 | 海外 | Comments(0)

アイルランド編(3):歴史(08.8)

 独立のためのターニング・ポイントとなったのがイースター蜂起です。1916 年のイースターにダブリンで武装蜂起が起こり、共和国樹立が宣言されましたが、市民の支持が得られず、イギリス軍によってすぐに鎮圧されてしまいます。しかし蜂起の指導者たちが処刑されると、反英の気運が高まり、 1919 年には独立戦争が始まります。2年半続いた独立戦争を経て、ついにアイルランドに自治が認められ、1922年にアイルランド自由国が成立しましたが、プロテスタントが人口の過半数を占めていた北部の6県はイギリス連合王国にとどまることを望み、南北は分離。この分離によって内戦が勃発(1922~23年)、これがいわゆる「北アイルランド問題」の発端となったわけです。第二次世界大戦後の1949年には英連邦を離脱してアイルランド共和国となり、正式に独立を果たしました。
 アイルランドは1973年にEC(ヨーロッパ共同体)に加盟しますが、1970~80年代は深刻な不況に陥りました。しかしEU(ヨーロッパ連合)の財政援助や海外からの投資などによって90 年代半ばから経済が急成長し、「ケルティック・タイガー」と呼ばれる好景気となります。また「北アイルランド問題」も、IRAの武装解除、和平合意「聖金曜日協定」の調印(1998)により、和平への糸口が見えてきている状況です。なお先日のTVニュースで見たのですが、北アイルランドでは直接の武力衝突や"テロ"は減ったものの、カトリック住民とプロテスタント住民は互いを隔離した状態で暮らしており、真の和解と融合にはまだ時間がかかりそうです。
 そして昨年の六月にリスボン条約に反対し、EUの将来に対して大きな波紋を投げかけたのがアイルランドです。リスボン条約とは、EUの首脳会議が、未発効に終わったEU憲法に代えて新たに採択した基本条約で、EU大統領の創設や政策決定を迅速化する多数決制度などをもりこみ欧州統合を新たな段階に進めるものです。EU憲法が05年にフランスとオランダが国民投票で否決されたため、憲法の呼び名やEU国旗、国歌に相当する条項を捨て、"欧州連邦"の色彩を薄めることでようやく合意に至った経緯があります。発効にはすべての加盟国の批准が必要で、国民投票の否決にこりた多くの国では議会で批准を目指していましたが、アイルランドは国内規定により国民投票を行い、その結果アイルランド国民は"NO"をつきつけたわけです。その理由については、EUのエリート官僚による支配強化、その結果としてアイルランドのような小国の意思の軽視、あるいはアイデンティティや独自性の喪失、そうした事態への不満や不安があげられるのでしょうか。地域統合という壮大な試みが今後どうなるのか、しばらく目が離せません。

 うむむむむ、北海道の面積より少し大きいこの島で、これほどの辛酸に満ちた過酷な歴史が織り成されてきたのかと思うと言葉もありません。ホセ・オルテガ・イ・ガセット曰く「人間は、すべての財を背に負う放浪者のように、あらゆる経験を背負ってゆくのである。…ようするに、人間は本性を持たない。人間が持つものは…歴史である」 こうした歴史が今のアイルランドの人々にどのような陰影を刻したのか、またその経験をどう背負っているのか、ぜひ見て聞いて感じてきたいと思います。ただ先入観・思い込みだと言われればそれまでですが、アイルランド気質を一言で表すと「不撓不屈」ではないでしょうか。実は、日韓共催のワールド・カップで見たアイルランドの決して諦めない戦いぶりに感銘を受けまして、通信販売で購入したアイルランド・チームのTシャツの後ろに漢字で書かれていたのがこの言葉でした。もちろん、このTシャツは持参することにします。それでは、アイルランド旅行を決意させる一つの理由となった丸山薫の詩「汽車に乗って」を口ずさみながら旅立ちましょう。
あいるらんどのような田舎へ行こう
ひとびとが祭の日傘をくるくるまわし
日が照りながら雨のふる
あいるらんどのような田舎へ行こう
車窓に映った自分の顔を道づれにして
湖水をわたり 隧道をくぐり
珍しい顔の少女や牛の歩いている
あいるらんどのような田舎へ行こう
 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2009-03-01 07:56 | 海外 | Comments(0)